川崎フロンターレの鬼木達監督は4日のリーグ再開を前に、オンラインで取材に応じた。チームとして勝利を目指すのは当然ながら、ひたむきさや戦う姿勢を示し、ポジティブなメッセージを発信したいと話した。

上写真=サッカー通じてできることを全力でやっていくと話した鬼木監督(写真◎スクリーンショット)

ゴールを奪って感動を!

 鬼木達監督はリーグ再開に際して「サッカーを見せたい」と言った。

 サッカーの素晴らしさ。サッカーの楽しさ。まだまだ落ち着かない日々が続く中で、少しでも何かを発信できたらーー。そんな思いから出た言葉だったのだろう。

 長い自粛期間中に考えたのは「サッカーの意義とか、自分たちの存在意義について」だという。

「サッカーが無くても時間が進んでいく。医療従事者の方が戦っているときに、自分たちがやれることが少ないんだな、と思いました。自分たちにやれることが何なのか、自問自答しながら過ごしていました。活動再開となって、最終的には自分たちが全力でプレーすること、それが自分たちに課せられていることなのかと。今はそういう思いでいます」

 もとより鬼木監督以下、川崎Fの選手たちは真摯にサッカーに向き合ってきた。ただ、やはりこれまでとは違う感情と姿勢でリーグ再開に臨むことになる。それはレギュレーションの変更や特別ルールのせいではない。世の中に対して、これまで以上にJクラブとして発信する必要性を感じているからだ。

「選手がチャレンジしている姿を見せていきたい。それからサッカーはエンターテインメントだと思っているので、一番、人々が感動するゴールが必要だと思います。ゴールを必死に奪うところと、ゴールを守る姿勢というものは、私もほかのチームの試合を見ていて感動するところ。そういうものを伝えられればと思っています」

 今夜、行なわれる鹿島アントラーズとの一戦は、再開マッチとして当然ながら大きな注目を集めるだろう。そこで何を見せるか、あるいは見せられるかが問われると指揮官は考えている。

 もちろん、チームとして目指すのは勝利だ。そのために今季はより攻撃的に戦う新スタイルの習得に取り組み、直前の1週間も練習試合で出た課題を修正することに費やした。とはいえ、ただ勝利すればいいということでもない。結果のみがほしいわけではない。指揮官は、選手に徹底してひたむきに戦うことを求めている。

「リモートマッチですが、1つでも多くゴールを取って、喜ぶ姿をお見せしたい」

 J1優勝という目標に、今季はサッカーを通じてポジティブなメッセージを発信し続けていくという大きな目標が加わった。今夜はその最初の一歩。鬼木フロンターレは、試合映像を見るすべての人々に、ピッチから思いを届ける。


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