1993年にスタートしたJリーグでは、様々な特徴を持つストライカーがゴールを奪い、得点王に輝いてきた。Jリーグ得点王の活躍を振り返る連載の第21回は、2年連続得点王に輝いたケネディを取り上げる。
終盤の6連勝に貢献
前年に得点王を獲得した際、「日本に来て、間違いなく成長していると感じている。新しいスタイルに入ることによって、新しいプレーができるようになっていると思う」と語った姿を、この年も披露した。前線のターゲットになり、空中戦で強さを発揮するこれまでの働きに加え、周囲との連係も良くなり、チームの連続無敗が止まった後も前線の核となった。
名古屋は終盤、首位を走る柏レイソルを猛追する。第29節から最終節まで怒とうの6連勝を飾り、ケネディも第30節から4試合連続ゴールを決めるなど奮闘。だが最終的に優勝した柏に勝ち点1及ばず、惜しくも2位でシーズンを終えた。
それでもケネディは31試合出場・19得点を記録し、09年と10年の前田遼一(ジュビロ磐田)に続き、史上2人目の2年連続得点王に輝いた。Jリーグアウォーズはケガのために欠席し、チームメイトのGK楢﨑正剛がメッセージを代読。「昨年に続いてゴールデンシューズ(得点王のトロフィー)をもらえるということですので、これで両足分そろいました。来年はこれを履いて試合に出たいと思います」とジョークを交え、会場は大きな笑いと拍手に包まれた。