上写真=オンラインでの取材に応じた天皇杯実施委員長の須原氏(画面のスクリーンショット)
Jリーグを成立させるため
第100回天皇杯は当初、5月23日に開幕する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、1回戦は9月16日に延期することが決まった。また大会方式も大幅に変更され、出場チーム数を88チームから50チームに縮小し、計7回戦のノックアウト方式で行なわれる。出場50チームの内訳は、Jリーグ2チーム(J1)、アマチュアシード1チーム(Honda FC)、都道府県代表47チーム。
現在、Jリーグは2月下旬から中断しており、再開の見通しも立っていない。仮に最短で6月に再開できたとしても過密日程は避けられず、リーグ成立の条件である全試合の75%かつ、全クラブが50%以上の試合を消化することが最優先課題となっている。このような現状を受け、天皇杯実施委員長の須原氏は「Jリーグが日本サッカー界の中心にあることは誰もが認めるところ。Jリーグのレギュラーシーズンをどれだけ消化できるか、そのためにサッカー界が一丸となって何をするべきなのかを考えた」と語り、Jリーグからは今季J1リーグの上位2チームのみが準決勝から参加することとなった。
なお、新型コロナウイルスの影響で都道府県予選が中止となった地域もあり、J3のブラウブリッツ秋田、ガイナーレ鳥取、ロアッソ熊本が県代表チームに内定していたが、大会方式の変更により、上記3チームの出場内定は白紙に。J2およびJ3クラブは今大会には出場できないため、各県サッカー協会が改めて県代表チームを選出する必要がある。
未曽有の危機により、異例の大会方式で行なわれることとなった第100回天皇杯。今大会はアマチュアチーム同士の対戦が大半を占めるが、1回戦から4回戦までは入場無料が決定し、須原氏は「収入減は覚悟の上。アマチュア同士の試合であったとしても、できるだけ多くの皆さまに見ていただきたい」と話した。