上写真=川崎フロンターレがついにJ1優勝を成し遂げた(写真◎J.LEAGUE)
浦和が2度目のアジア制覇!
Jリーグが一変した。変えたのは「黒船」だ。前年に英国パフォーム社と10年2100億円と言われる大型放映権契約を締結。安定的な資金を得たことで変革も進む。J1を通年制に戻すとともに、インターネットによるストリーミング形式での中継など、視聴方法もガラリと変わった。その流れに乗るかのように、元ドイツ代表ポドルスキがヴィッセル神戸に加入し、Jリーグが世界の注目を集めることにもなった。
変化の年に、J1では新王者が生まれている。準優勝や2位を繰り返し、「シルバーコレクター」と呼ばれてきた川崎フロンターレがリーグ初制覇。厳しい時代にも地道に続けた地域密着とチーム強化が実った。ボールをつなぎ、失っても即座に守備のスイッチを入れて奪い返すアグレッシブなサッカーで相手を圧倒するスタイルを貫き、多くのファンを魅了した。
優勝決定の瞬間、ピッチで涙を流したチームのバンディエラである中村憲剛の姿は、川崎Fのサポーターのみならず、多くのサッカーファンが感動した名場面となった。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では、浦和レッズが10年ぶりに優勝を果たした。シーズン途中の監督交代をも発奮材料に変えた。グループステージを首位で突破すると、ラウンド16で済州ユナイテッド、準々決勝で川崎フロンターレ、準決勝で上海上港を撃破。決勝では、アウェーの第1戦でアル・ヒラルと1-1で引き分け、ホームの第2戦で1-0の勝利を飾る。ともに得点を挙げたのはラファエル・シルバ。浦和は大観衆の前で、10年ぶり2度目のアジア制覇を成し遂げた。
■平成29年度の主な出来事(2017年シーズン)
・2月18日 ゼロックス杯で鹿島が7年ぶり6度目の優勝
・2月25日 Jリーグ開幕
・3月2日 ルーカス・ポドルスキの神戸加入が決定
・3月12日 カズが史上初めて50代選手としてゴールを記録する
・4月15日 久保建英がJ3でゴールを挙げ、Jリーグ最年少得点記録(15歳10カ月11日)を更新
・5月30日 U-20W杯(韓国大会)で日本はベネズエラに敗れ、ベスト16で敗退
・5月31日 ACL決勝トーナメント1回戦、浦和対済州の試合後に乱闘騒ぎが起こる
・7月29日 神戸のポドルスキがJ1デビューを果たし、初戦でいきなり2ゴールをマークする
・8月4日 インターハイは流通経済大柏高が優勝
・8月12日 なでしこリーグ杯は千葉が初優勝
・8月15日 スルガ銀行チャンピオンシップで浦和がシャペコエンセ(ブラジル)に勝利
・8月31日 ロシアW杯アジア最終予選で日本はオーストラリアに勝利し、6大会連続のW杯出場が決定
・9月23日 なでしこリーグ1部はベレーザが3年連続15回目の優勝
・10月12日 2020年東京五輪の男子代表監督に森保一氏が就任
・10月17日 U-17W杯(インド大会)で日本は決勝トーナメント1回戦でイングランドに敗戦
・11月4日 ルヴァン杯でC大阪が優勝し、クラブ初タイトルを獲得
・11月11日 長崎がクラブ初のJ1昇格
・11月18日 新潟がJ2降格
・11月25日 浦和がACL優勝。10年ぶり2回目のアジア王者に
・12月1日 ロシアW杯の組分け決定。日本はコロンビア、セネガル、ポーランドと同じH組に
・12月2日 川崎Fが悲願のJ1初優勝を果たす
・12月16日 E-1選手権で日本は2位に終わる
・12月17日 高円宮杯(U-18)チャンピオンシップでFC東京が初優勝
・12月24日 大学選手権は流通経済大が優勝(第66回)
・12月24日 皇后杯はベレーザが3年ぶりに制覇(第39回)
・18年1月1日 天皇杯はC大阪が優勝(第97回・17年度)
・18年1月9日 高校選手権は前橋育英高が初優勝(第96回・17年度)