歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第29回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成29年(2017年度)は川崎フロンターレがJ1初制覇、セレッソ大阪がカップ2冠を達成。そして浦和レッズがACL優勝を成し遂げた。
セレッソ大阪がカップ二冠を達成
国内のカップ戦でも、J1リーグと同様に新王者が誕生した。Jリーグカップを制したのはセレッソ大阪。決勝で川崎Fを2-0で破り、初めて聖杯を掲げた。しかもそれはJリーグ発足後、クラブにとっての初タイトルでもあった。
さらにC大阪は、もう一つの国内カップ、天皇杯でも優勝を果たす。横浜F・マリノスを延長戦の末に2-1で下して歓喜の戴冠。これまでなかなかタイトルを手にできなかったが、この年に就任したばかりの尹晶煥監督に率いられたチームは二冠王者となってシーズンを終えた。
J2リーグでは、湘南ベルマーレが優勝・昇格を決め、2位にはシーズン終盤に勝利を重ねたV・ファーレン長崎が入り、初昇格を決めた。とりわけ長崎はシーズン序盤には経営危機を表明しており、新経営陣の下でV字回復した格好。最高の結果でシーズンを締めくくった。
また、この年は、日本代表が翌年のロシア・ワールドカップ出場権を手にしている。それまでワールドカップ予選では未勝利だったオーストラリア相手に浅野拓磨、井手口陽介のゴールで2-0と完勝。6大会連続6度目の出場を決めた。
◆平成29年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:川崎フロンターレ
天皇杯:セレッソ大阪(第97回・17年度)
Jリーグ杯:セレッソ大阪
JリーグMVP:小林 悠(川崎F)
Jリーグ得点王:小林 悠(川崎F)
Jリーグ新人王:中山雄太(柏)
Jリーグ優勝監督賞:鬼木 達(川崎F)
高校選手権:前橋育英高(第96回・17年度)
高円宮杯U-18:FC東京U-18
大学選手権:流通経済大
なでしこリーグ:日テレ・ベレーザ
Jリーグ順位表(2017シーズン) | |||||||
順位 | チーム | 点 | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 差 |
1 | 川崎F | 72 | 34 | 21 | 9 | 4 | 39 |
2 | 鹿島 | 72 | 34 | 23 | 3 | 8 | 22 |
3 | C大阪 | 63 | 34 | 19 | 6 | 9 | 22 |
4 | 柏 | 62 | 34 | 18 | 8 | 8 | 16 |
5 | 横浜FM | 59 | 34 | 17 | 8 | 9 | 9 |
6 | 磐田 | 58 | 34 | 16 | 10 | 8 | 20 |
7 | 浦和 | 49 | 34 | 14 | 7 | 13 | 10 |
8 | 鳥栖 | 47 | 34 | 13 | 8 | 13 | -3 |
9 | 神戸 | 44 | 34 | 13 | 5 | 16 | -5 |
10 | G大阪 | 43 | 34 | 11 | 10 | 13 | 7 |
11 | 札幌 | 43 | 34 | 12 | 7 | 15 | -8 |
12 | 仙台 | 41 | 34 | 11 | 8 | 15 | -9 |
13 | FC東京 | 40 | 34 | 10 | 10 | 14 | -5 |
14 | 清水 | 34 | 34 | 8 | 10 | 16 | -18 |
15 | 広島 | 33 | 34 | 8 | 9 | 17 | -17 |
16 | 甲府 | 32 | 34 | 7 | 11 | 16 | -16 |
17 | 新潟 | 28 | 34 | 7 | 7 | 20 | -32 |
18 | 大宮 | 25 | 34 | 5 | 10 | 19 | -32 |