歴史を学ぶ『日本サッカー温故知新』の第16回。この連載では日本サッカーが大きく発展した『平成の30年間』を写真と記録で振り返る。平成16年(2004年度)は日本がアジア制覇を成し遂げ、J1では横浜F・マリノスが連覇を果たした。

マリノスがJ連覇、FC東京が聖杯を掲げる

 Jリーグに目を移すと、J1は翌シーズンからリーグを拡大するため、J2への自動降格はなし。総合順位16位のチームが、J2の3位チームと入れ替え戦を行なうレギュレーションで開催された。

 翌年の通年制移行を前に行なわれた最後のチャンピオンシップ(2015年に復活)では1stステージ優勝の横浜F・マリノスと2ndステージ優勝の浦和レッズが対戦。ともにホームゲームを1-0でものにし、合計スコア1-1となったため、浦和ホームだった第2戦は延長戦に突入。決着がつかず、PK戦で雌雄を決することになった。結果、激闘を制したのは横浜FM。クラブ初のリーグ連覇を成し遂げた。

 なお、J2は惜しくも昇格を逃した前年の悔しさを晴らして川崎フロンターレが優勝、大宮アルディージャが2位となり、J1昇格を決めた。3位のアビスパ福岡はJ1・16位の柏レイソルと入れ替え戦に臨んだが、2連敗で涙をのんでいる。

 また、JリーグカップではFC東京が初戴冠。クラブとしても初めてのタイトルを手にした。

◆平成16年度の主なタイトル一覧
Jリーグ:横浜F・マリノス
天皇杯:東京ヴェルディ1969(第84回・04年度)
Jリーグ杯:FC東京
JリーグMVP:中澤佑二(横浜FM)
Jリーグ得点王:エメルソン(浦和)
Jリーグ新人王:森本貴幸(東京V)
Jリーグ最優秀監督賞:岡田武史(横浜FM)
高校選手権:鹿児島実高(第83回・04年度)
高円宮杯U-18:広島ユース
大学選手権:駒澤大
Lリーグ:さいたまレイナスFC

画像: 延長戦を戦うことになったチャンピオンシップ。横浜FMの岡田武史監督が選手に声をかける(写真◎J.LEAGUE)

延長戦を戦うことになったチャンピオンシップ。横浜FMの岡田武史監督が選手に声をかける(写真◎J.LEAGUE)

画像: PK戦にもつれこむ激闘を制し、横浜FMがクラブとして3度目のJ王者に輝いた(写真◎J.LEAGUE)

PK戦にもつれこむ激闘を制し、横浜FMがクラブとして3度目のJ王者に輝いた(写真◎J.LEAGUE)

画像: 浦和を下し、Jリーグ連覇を達成した横浜F・マリノス。総合力の勝利だった(写真◎J.LEAGUE)

浦和を下し、Jリーグ連覇を達成した横浜F・マリノス。総合力の勝利だった(写真◎J.LEAGUE)

画像: 連覇した横浜FMの中澤はチャンピオンシップに引き続き、このシーズンのMVPも受賞した(写真◎J.LEAGUE)

連覇した横浜FMの中澤はチャンピオンシップに引き続き、このシーズンのMVPも受賞した(写真◎J.LEAGUE)

画像: JリーグカップもPK戦にもつれ込む激闘となった。FC東京の土肥洋一の好セーブでタイトルを手繰り寄せ、大会MVPに輝いた(写真◎J.LEAGUE)

JリーグカップもPK戦にもつれ込む激闘となった。FC東京の土肥洋一の好セーブでタイトルを手繰り寄せ、大会MVPに輝いた(写真◎J.LEAGUE)

画像: FC東京にとって、この年のJリーグカップがクラブとして初タイトルとなった(写真◎J.LEAGUE)

FC東京にとって、この年のJリーグカップがクラブとして初タイトルとなった(写真◎J.LEAGUE)

Jリーグ順位表(2004シーズン)
順位チーム
1横浜FM5930178517
2浦和6230195631
3G大阪5130156921
4市原50301311610
5磐田48301461010
6鹿島48301461010
7名古屋4430128106
8FC東京413010119-1
9東京V393011613-3
10新潟373010713-11
11神戸36309912-5
12広島313061311-6
13大分30308616-21
14清水29307815-16
15C大阪26306816-22
16253051015-20
※年間順位

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