先制点を奪ったのはアウェーの札幌だった。11分、右サイドのMF白井康介のクロスが相手選手に当たり、こぼれ球をゴール前で待ち構えていた進藤亮佑が右足でゴールに蹴り込んだ。ただ、1点をリードして試合を折り返すも、後半に鹿島に同点ゴールを許す。50分、セルジーニョに技ありのループシュートを決められた。その後は互いに勝ち越し点を狙って攻撃を仕掛けるも決め手を欠き、ゴールネットを揺らせず。1-1の引き分けに終わった。

上写真=札幌の先制ゴールを演出した白井(写真◎J.LEAGUE)

■2019年9月28日 J1リーグ第27節
鹿島 1-1 札幌
得点者:(鹿)セルジーニョ (札)進藤亮佑

目標はACL出場。「どれだけできるかを確認したい」

 3-4-2-1システムを採用する札幌の右ウイングバックを務めたMF白井康介が、チームに先制点をもたらした。11分、MFルーカス・フェルナンデスからのパスを右サイドで受けると、縦にドリブルを仕掛ける。対峙した鹿島の左サイドバック・小池裕太を抜き切る前に右足でクロスを送り、DF進藤亮佑のゴールをお膳立てした。

「(相手との)1対1の場面では仕掛けようと、準備していました。鹿島の左サイドバックの選手(小池)は、たぶん守備がウィークポイントだろうと思っていたので。良い形でボールが回ってきて、狙い通りにクロスを供給できて、得点につながったので良かったです」

 白井の果敢な仕掛けから、札幌が幸先良く1点を先取。アウェーで鹿島を相手に、前半をリードして終えた。

 しかし、後半に同点ゴールを許し、勝利することはできなかった。白井は「悔しい勝ち点1です」と、肩を落とす。試合前は勝ち点39の7位。リーグ戦の目標である『AFCチャンピオンズリーグ出場権獲得』の3位以内に入るためにも、アウェー戦とはいえ、先制した試合で“勝ち点3”を手に入れたかったからだ。

「前半は入り方が良く、点を取れて、最後の時間帯もしっかり(失点)ゼロで抑えられました。後半は無失点の時間帯をもっと、20分、30分と続けていかなければいけなかった。(後半の)早い時間帯に失点したことによって、キツい展開になってしまいました。(失点)ゼロで(試合を)終わらせることが理想だったし、カウンターで1点、2点と取ることができていれば、楽な展開になったはず。そこで我慢できず失点してしまったのでは(結果として)物足りないです。もちろん、負けなかったことは良かったし、アウェーで鹿島が相手ということを考えれば、勝ち点1でも良いというとらえ方もできるかもしれません。でも、今の札幌はもうそういうレベルのチームではないので、こういう試合でしっかりと勝たなければいけません」

 勝ち点1を得たというよりも、“勝ち点2を逃した”という意味合いが大きいことを白井の表情が物語る。「(AFC)チャンピオンズリーグに出たいです。(アジアの大会を)経験したいというか、そこで自分がどれだけできるかを確認したい」。来季のアジアでの戦いを目指し、リーグ戦の残り7試合に向かっていく。


This article is a sponsored article by
''.