上写真=先制ゴールを挙げた大久保。磐田が流れを引き寄せたかに見えたが…(写真◎J.LEAGUE PHOTOS)

 磐田は逆転負け。序盤から粘り強い守備で川崎Fの猛攻撃に耐えていた。78分に大久保のゴールで先制し、流れを引き寄せかけたが、83分にCKから失点して同点に。1-1のアディショナルタイムには痛恨のオウンゴールを喫し、勝ち越された。順位は13位から16位に後退。J1参入プレーオフに回ることになった(2回戦/12月8日)。一方、すでに優勝を決めている川崎Fは底力を見せ、ホーム最終戦を白星で飾った。

■2018年12月1日 J1リーグ第34節(最終節)
 川崎F 2-1 磐田
 得点者:(川)奈良竜樹、オウンゴール        
     (磐)大久保

「俺は途中から入った分際だけど…」

【動画】大久保が古巣からゴールを奪うも、磐田は逆転負けでプレーオフへ…

 後半アディショナルタイムは4分。試合終了まで30秒を切っていた。1-1のスコアのままで終われば、磐田のJ1残留は確定していた。崖っぷちぎりぎりで耐えていたが、最後の最後に足を踏み外した。残り3分は櫻内渚を投入し、4バックから5バックへ変更。守りを固めて逃げ切りの策に出たが、裏目に出た。中央から崩され、川崎Fに痛恨のオウンゴールで勝ち越しを許す。他会場の結果により、13位からまさかの16位へ転落。

 先制ゴールをマークした大久保は、ベンチ前で悔しさを露わにした。途中交代した直後にCKから失点して同点に追いつかれ、勝ち越しゴールもピッチ脇で眺めることしかできなかった。慣れ親しんだ等々力競技場で決めたJ1通算184点目も、虚しさばかりが残るものとなった。

「自分が点を取って、交代するまでやられる気がしなかった。そのあと、多少ずるずると下がってしまった。きょうはいい経験になったと思う。これをプラスに捉えて、次は戦いたい」

 今夏、川崎Fから磐田に完全移籍して約5カ月。持てる能力を存分に発揮しているとは言い難いものの、随所で見せる前線のキープ力やゴールに向かっていく迫力はチームでは屈指。プレーオフ参入戦でもキーマンとなるのは間違いない。

「俺は途中から入った分際だけど、チームには積み上げてきたものがある。次はそれをぶつけないと」

 J1歴代最多得点記録を更新し続けるストライカーの目には、気迫がにじんでいた。

取材◎杉園昌之 写真◎J.LEAGUE PHOTOS


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