上写真=STVVの新戦力のGK鈴木彩艶が先発デビューも勝利をつかめなかった(写真◎STVV)
セルクル・ブルージュのハイプレス
試合が動いたのは64分。アウェーのセルクル・ブリュージュがSTVVの守備陣を中央からパスワークで崩してみせた。最終ラインからの縦パスをグボホが反転しながらスルー。デンケーをポストに使ってその落としを受けると、ボックス右へ。フリーになっていたソマーズの右足から放たれたシュートは、この日がデビュー戦だったGK鈴木彩艶の守るゴールを射抜いた。
後半開始から流れをつかんでいたセルクル・ブルージュは、先制点を手にしてさらに加速していく。69分には追加点を奪った。STVVのビルドアップの局面でハイプレスを敢行すると、STVVの右アウトサイド、橋岡に前方へとボールを蹴らせる。STVV陣内のセンターサークル付近にいたFWカヤが下がり受けることになったが、ここにもプレッシャーをかけ、結果、後方への落としのパスがズレた。これをグボホが逃さずカット。
そこからデンケーとのパス交換を一つ挟んで、ボックス左にいたミンダへ展開。ミンダが橋岡と相手CBスメットの間をドリブルで割って入り、折り返したところを最後はデンケーが蹴り込んだ。この2点目が入る直前、STVVは3枚替えの準備をしていた。伊藤涼太郎、山本理仁、バーンズがピッチサイドで出番を待っていたが、交代が認められる前にさらにリードが広がることになった。
その後は2点を追ってSTVVも攻撃を仕掛け、84分には左CKの流れからファーサイドで橋岡がシュートを放つ。しかし相手GKの正面を突いた。逆にセルクル・ブルージュも88分にポストとクロスバーに連続で直撃するシュートを放ったが、3点目は奪えず。アディショナルタイムに入ると伊藤が左から中央へとボールを運んでミドルシュートを打ったが、これマラポストに嫌われ、結局スコアは2−0のまま動かず、試合終了の笛が鳴った。
ホームのSTVVは開幕2連勝を飾った後、負け、引き分け、負けと3戦未勝利。新指揮官フィンクのもと、新戦力も多い中ではあるが、安定した戦いを見せられていない。対するセルクル・ブルージュは昨季の得点源だった上田綺世がフェイエノールトに移籍したものの、前節スタンダールに続く勝利で今季初の連勝。3勝目を挙げ、調子が上がってきた。