サッカー日本代表は1日、東京・国立競技場でタイ代表との国際親善試合に臨んだ。5人の選手が代表デビューを飾ったが、インパクトを残せたのは得点を決めた川村拓夢と、その得点に絡んだ三浦颯太という途中出場の2人だけか。後半から出場した堂安律、中村敬斗ら常連組との差は総じて大きい印象となった。

上写真=右サイドで違いを生んだ伊東純也(写真◎小山真司)

■2024年1月1日 国際親善試合(@東京・国立/観衆61,916人)
日本 5-0 タイ
得点:(日)田中碧、中村敬斗、オウンゴール、川村拓夢、南野拓実

画像: ■2024年1月1日 国際親善試合(@東京・国立/観衆61,916人) 日本 5-0 タイ 得点:(日)田中碧、中村敬斗、オウンゴール、川村拓夢、南野拓実

後半に5ゴールをスコア

 序盤からボールを支配したのは日本だった。しかしフィニッシュワークの精度が足らず、前半はスコアレスに終わる。練習で繰り返したサイドのローテーションは右サイドでも左サイドでも何度か見られたものの、結局ゴールを生むまでには至らなかった。

 期待された伊藤涼、奥抜も大きなインパクトを残せないまま、前半のみで交代した。代わって堂安、中村敬が入ると、前線の迫力が明らかに増した。実際、先制点も両者が絡んで生まれる。50分、左サイドでボールを受けた中村敬が内側に返して受けた佐野が縦パスを供給。堂安が収めて右に展開。伊東の絶妙な落としから走り込んだ田中がシュートを放ち、日本が先制点を決めた。

 その後も前線の選手たちは躍動。切り替えも早くなり、タイの選手たちを自陣に釘付けにさせる。追加点は72分。中村敬の縦パスを佐野が折り返し、南野がシュート。そのこぼれ球に中村敬が詰めてチームの2点目を記録した。

 この2分後にも左CKから得点が生まれる。堂安のキックをニアで細谷がヘディング。流れたボールはタイの選手に当たってそのままゴールに吸い込まれた。記録はオウンゴールだったが、押し気味にゲームを進める日本の勢いが生んだ得点だった。

 日本の4点目は代表デビュー組が絡んだ。82分、左サイドで中村敬のパスを受けた三浦がクロスを供給。ゴール前には合わなかったが、右サイドでボールを引き取った菅原と堂安で崩すして、クロスを上げると、途中出場したばかりの川村がヘディングシュート。GKにストップされたボールを再び頭で押し込み、代表デビュー戦でゴールを決めた。

 アディショナルタイムにも南野がダメ押しのゴールを決め、試合は5−0で終了。日本はAマッチ9連勝という新記録を樹立し、その強さを示した。

 ただ、この試合を「新戦力の見極め」ととらえると、期待していた先発組が振るわなかった点は悔やまれる。後半に途中出場した三浦や川村は特徴を出したものの、試合がオープンな展開になっていた時間帯だったことを差し引く必要があるかもしれない。一方で代表歴の浅い選手たちの中では、昨年11月に初招集を受けた佐野が積極的なプレーでゴールに絡み、その能力をアピール。今後に向けて強い印象を残した。

 14日に初戦(ベトナム戦)を迎えるアジアカップのメンバーは、本日18時半の記者会見で発表予定。タイ戦に出場した『新戦力』が選ばれるか、注目される。


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