ブンデスリーガ第33節が現地21日に行われ、遠藤航、伊藤洋輝、原口元気と3人の日本人選手が出場したシュツットガルトは他会場の結果によっては降格決定もあり得た状況の中、遠藤が先制点を挙げるなどアウェーで優位に試合を進め、マインツに4−1の勝利。降格圏の17位から自力残留可能な15位に順位を上げた。

上写真=同点ゴールをスコアして絶叫する遠藤航(写真◎Getty Images)

自力で残留できる状況を整える

 シュツットガルトは厳しい試合に勝ち切った。敵地で9位マインツと対戦。前日に15位ボーフムがヘルタと引き分け、16位シャルケもフランクフルトと引き分けていたため、勝てば勝ち点(ボーフムには得失点差)で上回り、17位から一気に残留圏に順位を上げることが可能な状況だった。

 遠藤はボランチ、伊藤は3バックの左CBで先発。原口はベンチからのスタートとなったシュツットガルトは、苦しい展開を強いられることになる。23分、左CKからイングバルトセンに決められ、先制を許してしまう。ファーポスト側でオニシウォが折り返したボールが伊藤の背中に当たり、イングバルトセンにとって絶好のボールになってしまった。

 残留のために絶対に負けられないシュツットガルトは前半終了間際、これまでも何度もチームを救ってきたキャプテンが魂のプレーを見せる。41分、相手のCKを伊藤がヘッドで跳ね返し、自陣からカウンターを発動。一気にボールを運んだカトムバムブンパの右クロスは中途半端になり、相手にクリアされたが、後方から全速力で駆け上がってきた遠藤が左足でボールをトラップし、その勢いのまま浮いたボールを右足で叩く。鮮やかなボレーシュートを決め、試合を振り出しに戻した。

 前半のうちに追いついたことが大きかった。迎えた後半、シュツットガルトは積極的なプレーでマインツに圧力をかけていく。64分には伊藤の鋭い左足クロスによって得た左CKの場面で、途中出場のヒューリッヒがキッカーを担当。スピードボールを入れると、セール・ギラシが豪快なヘッドを決めて勝ち越しに成功した。

 78分には遠藤のアシストによってゴールが生まれた。敵陣中央でボールを持った遠藤の縦パスをボックス内左で収めたヒューリッヒが右足を強振。逆サイドに突き刺し、チームの3点目が決まった。86分にはセール・ギラシに代わって原口もピッチに登場。チームの勢いは最後まで衰えることなく、アディショナルタイムにもネットを揺らしてみせる。

 90+1分、スピンをかけた伊藤のフィードを相手と競り合いながらヒューリッヒが収めると、GKの鼻先で右へパス。フリーになっていたクリバリが無人のゴールに流し込み、シュツットガルトが4ー1で快勝した。

 遠藤を筆頭に勝利に全力を注ぐプレーが印象的だったシュツットガルトは敵地で順位が上のチームを撃破し、15位に浮上。ボーフムと勝ち点32で並ぶが、得失点差は−12と−35で大きく上回っており、次節(最終節・現地27日)のホッフェンハイム戦に勝てば、自力で残留が決められる状況になった。


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