ブンデスリーガ第32節が現地30日に行なわれた。遠藤航、伊藤洋輝が所属する16位のシュツットガルトはホームで12位のボルフスブルクと対戦した。自動残留へ向け、勝利を手にしたいところだったが、前半13分に失点。終了間際の猛攻で何とか追いついたものの、依然として苦しい状況が続くことになった。

上写真=重要なボルフスブルク戦をドローで終え、悔しさをにじませる遠藤航(写真◎Getty Images)

残り2試合の相手はV10のバイエルンと上位のケルン

 苦しい試合になった。前半13分にアンソニー・ブルックスに決められ、先行を許したシュツットガルトはそこからベクトルを前に向けてプレー。しかし、攻めの形がなかなかつくれない。ボランチで先発した遠藤も39分の右CKの場面でヘディングするなど得点への意欲を示したが、ネットを揺らせない時間が続いた。

 他会場で行われていた15位のヘルタ・ベルリン(勝ち点32)対アルミニア(勝ち点26)の試合がヘルタのリードで推移していたため、そのまま勝ち点28で16位のシュツットガルトが敗れると、ヘルタは勝ち点35、シュツットガルトは勝ち点28となり、残り2節で順位を逆転できないことになる。つまり、16位で入れ替え戦(2部3位チームと対戦)に回るか、17位で2部に自動降格するしか道がなくなる状況だった。

 追い詰められたシュツットガルトはしかし、89分にようやくゴールをつかみ取る。左サイドから直前に交代でピッチに入ったエンツォ・ミローが挙げたクロスをファーサイドに走り込んだクリス・ヒューリッヒがボレー。終了間際に同点に追いついた。

 5分と表示されたアディショナルタイムもその勢いを駆って攻め続け、90+4分には3バックの左CBの位置からボックス内まで攻め上がった伊藤にチャンスが訪れる。シュート体勢に入ったところで相手DFのクリアに遭ったが、DFも含めて総攻撃を仕掛け、ゴールに迫った。その後にやってきたCKから、ボックス内でフリーだったヴァルデマール・アントンにシュートチャンスが訪れる。だが、絶好機に焦ったか、ボールを浮かしてしまい万事休す。結局試合は1-1のドローに終わった。

 ヘルタもアルミニアに追いつかれたため、勝ち点1を得たシュツットガルトは辛うじて自動残留の可能性を残すことになった。自動残留する15位以下の順位は以下の通り。

・15位:ヘルタ(勝ち点33/得失点-32)
・16位:シュツットガルト(勝ち点29/得失点-19)
・17位:アルミニア(勝ち点27/得失点-25)
・18位:グロイター・フュルト(勝ち点18/得失点-51)

 何とか引き分けたシュツットガルトだが、残り2試合を考えれば、ボルフスブルク戦は是が非でも勝ちたいところだった。次節の相手はリーグでV10を達成したバイエルン。そして最終節はヨーロッパのカップ戦行きを狙う6位ケルンが相手だ。強豪との対戦が続く。

 シュツットガルトは残り2試合で勝ち点を積み上げて15位に浮上できるか。16位で入れ替え戦に回るか。それとも…。自動降格となる17位との勝ち点差はわずかに2ポイント。極めて重要な2試合に臨むことになる。


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