オーバーエイジでメンバー入りしたU-24日本代表DF吉田麻也は、これが3回目の五輪出場。過去2回の経験から、結果がもたらすものの重要性を知る男は、細部にこだわって本番への準備を進めていく考えを語った。

上写真=笑顔も交えながら東京五輪への意気込みを語った吉田(写真◎スクリーンショット)

「うまく先導できれば」

 U-24日本代表はこの日、静岡県内に集合して東京五輪への最終準備を始めた。ホテルの部屋には静岡県産のお茶が用意してあったそうで「さっそく一杯いただきました。ありがとうございました」と笑顔で語った吉田は、「何が足りないかではなく、何をしなければいけないかを考えて、今日からの合宿に挑んでいきたい。よりベターになるように、ピッチの内外でまとめていけたら」と抱負を語った。

 本番前にやるべきことについて「たくさんあり過ぎて、1つに絞るのは難しい」としながらも「守備からチームを形成しなければいけないので、前回(6月の活動)に引き続き、守備のオーガナイズをしっかりすること、チームとして戦い方を確立させることが大事」と指摘。7月12日にU-24ホンジュラス代表、17日にU-24スペイン代表と強化試合を戦うことを踏まえて「この合宿からもう一回リセットして、積み上げてきたものを構築していかなければいけない」と語り、さらに中2日ぺースで試合が続く本番に向けて「コンディショニングはかなり大事だと思う」と自身の見解を述べた。

 2008年北京大会、12年ロンドン大会に続く3回目の五輪出場。「3回も出られるのは本当に幸運だと思っている。仲間に加えてくださったスタッフと選手の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいですが、感謝するだけでなく、結果で恩返ししたいと思っている」と語り、「前回(ロンドンで)4位だったので、残るはメダルしかない。そのために自分と他の2人のオーバーエイジが呼ばれたと思っている。結果で恩返しするしかない」とあらためて強い決意を口にした。

 過去2回の経験から「勝ち上がれば勝ち上がるほど、選手のサッカー人生にとって大きなイベントになると思う。実際、僕もロンドンのときにそうだった」とした一方、グループステージで敗退した北京大会は「思い出なんか、ほとんどなくて、あっという間に時間が過ぎ去ってしまった記憶しかない」と振り返る。「そうではなく、自分のサッカーキャリアの中でも最高だったと思えるような大会に、みんなが感じられるような期間にしたい」と思いを明かし、「そのために、強く要求すること、お互いに高め合うこと。自分を犠牲にしてチームのために、日本のために戦えるかは、自分(吉田)がカギになると思っているので、うまく先導できれば」と意気込んだ。

 ロンドン大会では準々決勝でFKからヘッドでゴールを決め、ベスト4進出に貢献した。「後ろの選手がセットプレーから点を取る、大事なところで取る、苦しいときに取ることは、チームが上へ行くために必ず必要になってくる」と位置付け、「個人的に最近、全然取れていないので、ここで点を取る感覚を取り戻したい」とコメント。さらに「攻撃だけではなく、守備でも」と、相手のセットプレーをはね返す準備の重要性も強調した。


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