東京オリンピックへ向けて、U-24日本代表が再始動した。7月5日からのキャンプで頂点を目指す戦いをスタートさせたが、負傷が心配されていた冨安健洋も元気に合流。この大会を通して先輩センターバックの吉田麻也を超える存在感を手にする意気込みだ。

上写真=冨安健洋も東京五輪へ始動。負傷もいえて万全の状態だという(写真◎JMPA増田泰久)

「感謝して、その気持ちをチームに還元できれば」

 さあ、いよいよだ。U-24日本代表は東京オリンピックに向けて最後のキャンプとトレーニングマッチのために、7月5日に集合した。A代表でもレギュラーのセンターバック、冨安健洋ももちろん、そこにいる。

 6月シリーズでは5日のU-24ガーナ戦で58分プレーしたが、右膝のケガもあって大事を取り、チームを離脱した。その後の十分な休養と治療で「しっかり治すことができたので大丈夫です」と安心させた。

 目標はもちろん、みんなで勝ち取る金メダル。

「まずはチームとして金メダルという目標を掲げているので、そこに向けて僕もピッチの上で貢献できればと思っています」

 フル代表でもレギュラー格で、イタリア・セリエAのボローニャでも守備の要としてプレーしているから、自信はある。

「普段、セリエAでやっていて、世界的に見てもレベルの高い環境でやらせてもらっているので、変に気負うことなく、自分はセリエAでやっているんだという自信を持って、普段通りプレーできればいいかなと思っています」

 自然体が最高のパフォーマンスを生むと知っている。

 地元開催のオリンピックで金メダル。その最上級の目標にもう一つ加えるとすれば、自分の存在感を高めることだろうか。A代表でもコンビを組む吉田麻也がオーバーエイジで参加して、オリンピックでも最強タッグで世界の壁になっていく。ただ、吉田の存在に寄りかかってばかりでいるつもりはない。

「A代表でもずっと横で組ませてもらっていて、そういった先輩が五輪に来てくれて、本当にうれしいです。ただ、マヤさんに頼ってばかりでなく、マヤさんを超える存在が出てこないと、今後の日本サッカーを考えるとダメだと思う。いろいろなものを吸収しながら、そういう存在になっていければと思います」

 吉田も冨安の才能をうらやむほどだから、経験を積んで日本の将来を担う存在になることは、もはや「期待」ではなく「ミッション」と言ってもいいだろう。そのためにも、金メダルという結果と、そこに至る経過を大事にしていく。

「細かい1メートル、1秒の感覚のズレがあると思うので、そこは詰めていきたい。個人的にはここにいるのが当たり前じゃないと思っていますし、ここにいられることに感謝して、その気持ちをチームに還元できればと思っています」

 戦いは静かに始まっている。


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