上写真=三笘薫は「7」から「11」へと背番号が変わる。期待を一身に受けている(写真◎JMPA毛受亮介)
「使命感を持って特徴を出していく」
やはり最初の感情は、安堵だった。
川崎フロンターレの三笘薫が東京オリンピックの登録メンバー18人入りを果たした。ACLを戦うために滞在しているウズベキスタンでメンバー発表のライブ配信を見ていて、名前を呼ばれたときには安心が何よりも先に立った。
「結果にこだわりながらずっと練習してきました。プロに入ってから結果へのこだわりの部分や、オン・ザ・ボール、オフ・ザ・ボールのどちらでも、試合を通した存在感も成長できたかなと思います」
オリンピック代表に選ばれるまでの自分を、そう見つめる。森保一監督も会見で、個の打開力に大きな可能性を見出していることを明かした。三笘自身も、ドリブルが勝負のポイントだと自覚する。
「本大会では日本としてもどれだけボールを持てるかわからないですけど、スペースがあるときにはドリブルが生きると思っています。ただ、一つはがせればチャンスを作れるけれど、引っかかればピンチにもなる。だから、結果を左右する立場なので、使命感を持って特徴を出していければと思っています」
この大会が大きなキャリアアップのチャンスになるかもしれない。
「オリンピックから世界に羽ばたいた選手もいますし、アピールするチャンスを逃さないようにしたいと思います。日本代表のためにプレーすることがそのことに直結するので、戦うことを意識して評価されればいいと思っています」
森保監督から与えられた背番号は、11。
「これまでは7だったのでなんで変わったのか分からないですけど、より前目のポジションでも可能性があるかもしれない。ゴールの部分で勝利に貢献できればと思っていますし、期待されていると思っています」
1カ月後にはもう、オリンピックの舞台に立つ。南アフリカ、メキシコ、フランスが相手だ。
「相手がどういうメンバーかは分からないけれど、日本には技術の高い選手が揃っていて、親善試合でもしっかり後ろも安定していいパフォーマンスができたと思っています。オリンピックでもそういう試合ができれば」
ドリブルで、ゴールで。「11 MITOMA」が世界に羽ばたいていく。