日本代表は現地5日、オーストラリア・パースで北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第9節、オーストラリア代表戦に臨む。すでに本大会出場を極めている日本が『本気』の相手に対し、どんな戦いを見せるのか注目だ。ここでは現地で取材を続ける記者が先発を予想する。

上画像=5日にオーストラリア戦に臨む日本代表の先発予想布陣

左の翼は中村敬斗が『骨組み』を保つ

 3月シリーズから大幅にメンバーを入れ替えて6月シリーズに臨んでいる日本は、今回のオーストラリア戦、そしてホームで戦うインドネシア戦で、これまで出場機会が限られてきた選手や、初選出の選手たちを積極的に起用するものと思われる。

 ただ、初日の練習前を森保一監督は「2試合ともにしっかり勝ちにいく」と選手たちに伝えており、とりわけ初戦のオーストラリア戦ではある程度、『骨組み』を残したメンバー構成になるのではないか。

 練習を見る限り、採用するシステムは3−4−2−1となりそうだ。GKは普通に考えれば最終予選でゴールマウスに立ち続けてきた鈴木彩艶が務めるのが自然だが、控えとして支えてきた選手を起用する絶好のタイミングとも言える。不測の事態に備えてテストするなら、今回ではないか。「いつ出番が来てもいいように準備している」と話す大迫は、自らの力をアピールしたいと意欲的に練習に取り組んできた。クラブでの安定感も含め、今回の予想では大迫を先発に選んだ。

 3バックで編成される最終ラインは、右から高井幸大、瀬古歩夢、町田浩樹の編成か。直前にJ1で試合に出場していた高井は初日の練習は途中から別メニューだったものの、非公開だった2日目の練習ではゲーム形式のメニューにも参加した模様だ。3月シリーズのバーレーン戦では瀬古が右、続くサウジアラビア戦では高井が右CBを務めた。どちらが中央でどちらが右になるのかは微妙なところだが、持ち運びが得意な高井を右に、瀬古を中央とした。

 左CBは、町田で決まりだ。北中米W杯の出場権を獲得した3月シリーズはケガのために不参加だったとはいえ、最終予選で安定したプレーぶりでチームに貢献してきた。所属するサンジロワーズ(ベルギー)の90年ぶりのリーグ制覇を成し遂げた勢いそのままに今回の代表戦でも、改めてその力を示したいところ。その他、CBの候補としては渡辺剛や2日前に合流した鈴木淳之介も挙がるが、ともにプレー機会を得るならインドネシア戦だろう。

 ドイスボランチは不動のキャプテン・遠藤航と藤田譲瑠チマが務めるとみる。最終予選でコンスタントに招集されながらここまで出番のなかった藤田は、ベンチやスタンドから自分が出場した際に何ができるかを常にイメージしてきたという。頭の中でシミュレーションしてきたプレーをピッチで表現する機会になる。

 他の候補としては佐野海舟や熊坂光希もいるが、オーストラリア戦は出場するにしても途中からではないか。チームのボール奪取力を上げ、運動量を担保する海舟や熊坂が先発からバトンを受け取り、途中でゲームを活性化する役割を担う。

 両ウイングバックは左が中村敬斗と読む。前回、ホームのオーストラリア戦(4節)では途中出場して鋭いドリブル突破からチームを救うオウンゴールを誘発。機敏な動きで相手を揺さぶることができる中村には、今回もオーストラリア守備陣を翻弄することが期待される。三笘薫が不在ということもあり、チームの『骨格』を形成する一人として先発するはず。左候補の長友佑都や三戸舜介は初戦に関してはベンチスタートと予想した。


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