上写真=2日のトレーニングに臨んだ町野修斗(写真◎サッカーマガジン)
常に意識してきた
前回のカタールW杯は中山雄太の負傷欠場により、滑り込みでメンバー入りを果たした。しかし町野に出場機会は訪れず、悔しい思いを味わった。
「常に意識して来ましたし、ワールドカップのためにヨーロッパに出て、代表で活躍するためにヨーロッパでプレーしている。その目標は変わらないので、しっかりやりたい」
北中米大会まで1年となったことについて聞かれると、町野は自らの強い思いを口にした。
2023年夏に湘南ベルマーレからドイツのホルシュタイン・キールへ移籍。加入2年目となった2024ー25シーズンは32試合で11ゴール3アシストを記録し、一つの目標だった2ケタゴールをマークした。チームは降格の憂き目に遭ったが、町野自身はその活躍によって、他クラブへの移籍の噂が絶えない。
「個人としては11点取れたことは、大きな自信になりました。でもチームが降格してしまったのは選手の責任も大きい。何て言うんですかね、なんとか残したかったですけど、ちょっとチームとしてスイッチが入るのが遅かった。
ただ自分自身は3カ月点が取れない時も成長はできていましたし、収めることであったり、守備の部分であったりというのは試合を通して成長できたと思う」
日本代表の1トップとして結果を出してきた上田綺世、小川航基が6月シリーズは不在。すなわち、町野が自分の力をアピールの絶好のチャンスと言える。本人も、そのことは意識していた。
「前回(=3月シリーズ)は10分ぐらいしか出なかった。今回、しっかり出場機会を得た場合は、収めるところも見せたい。キールみたいに2列目まで落ちてというシーンはなかなか無いと思いますけど、本当にみんな良い選手で、ゴール前に放り込んでくれると思うし、良いパスも出てくると思うので。ペナナルティーエリア内での動き直しや動き出しがキーになると思う」
W杯で味わった悔しさはW杯で晴らすしか方法はないのかもしれない。つまり、北中米大会でピッチに立ってこそ、それは叶う。
はたして町野は屈強なDFひしめくブンデスリーガで研鑽を積んだ自らの得点能力を示すことができるのか。北中米W杯へと続く道を、結果によって切りひらくことができるのか。
6月シリーズは、当落線上にいる選手たちにとっては代表生き残りをかけた正念場だろう。覚悟を持って臨むという町野のプレーに、注目だ。
