日本代表は19日、中国・厦門で北中米ワールドカップ・アジア最終予選の中国戦に臨んだ。序盤は完全アウェーの雰囲気もあり、攻めあぐねる時間もあったが、前半にコーナーキック(CK)から2点をあげ、後半1点を返されたものの、小川航基がこの日2点目となるゴールを決めて3−1で勝利。早ければ来年3月にW杯出場が決まる可能性が高まった。

上写真=2ゴールを決めて勝利に大きく貢献した小川航基 (写真◎Getty Images)

■2024年11月19日 北中米W杯・アジア最終予選6節(観衆45,336人@廈門白鷺スタジアム)
中国 1−3 日本
得点:(中)リン・リャンミン
   (日)小川航基2、板倉滉

焦れずにボールを動かし、CKから前半に2得点!

 日本はインドネシア戦から先発を5人変更。右CBが橋岡大樹から瀬古歩夢、ドイスボランチの一角を守田英正から田中碧に替えたほか、2シャドーの一方に鎌田大地に代わって久保建英が入り、両ウイングバックも、右が堂安律から伊東純也、左は三笘薫から中村敬斗に変わった。

 今回は中3日のアウェー連戦を戦う厳しい日程。初戦のインドネシア戦まで準備期間が通常より1日増えた一方で、2戦目の中国戦はその期間が1日短くなった。これまで連戦でも先発変更をシャドーのみに留めてきた森保一監督も、さすがに今回はコンディションを考慮したものと思われる。

 試合開始後、しばらくは攻め筋を見いだせなかった日本だが、カウンター主体でプレー精度が低い中国相手に危ないシーンを作らせず、次第にペースを握り始めた。

 先制点は39分。右からドリブルで切れ込んだ久保が放ったミドルシュートはGKに弾かれて左コーナーキック(CK)を獲得する。そのCKを久保が自ら蹴り、アウトスイングの軌道を描いたボールに小川が頭から飛び込み、ネットを揺らした。

 前半のアディショナルタイム、45+6分には2点目が生まれる。今度もCKからだった。右から伊東がボールを入れると、ニア側に動いた町田が頭ですらして、ファー側でフリーになっていた板倉が体を投げ出すようにヘディングし、中国を突き放した。

 いい流れで前半を終え、2−0としてリードして迎えた後半。次の1点はしかし、中国に奪われる。左サイドから中央へ流れてきた相手の左ハーフ、シエ・ウェンノンに瀬古が対応したたため、FWリン・リャンミンを大外でフリーにしてしまう。この一瞬、日本はマークの受け渡しがうまくいかなかった。GK鈴木もシュートを止められず。48分、日本は1点差に詰められることになった。

 だが、その6分後。再び日本が中国を突き放す。久保と伊東のパス交換から右サイド深い位置までボールを運ぶと、伊東が狙いすましてクロスを供給。ファー側で待ち構えていた小川が頭できっちりボールをとらえ、この日自身2点目となるゴールを決めた。戦前、自らの得点でチームに貢献すると話していたが、まさに有言実行した形だ。

 その後、大声援をバックに攻める中国にゴールに迫られる場面もあったが、GK鈴木を中心に日本はしっかり守り抜く。アウェーで3−1の勝利を飾り、グループCの首位キープに成功。

 他会場で行われていたインドネシア対3位だったサウジアラビアで、サウジアラビアが敗れたため、3位チームとの勝ち点差は10に広がった(この時点では3位はインドネシア)。この結果、日本は来年3月にホームで予定されているバーレーン戦(第7節)に勝てば、3試合を残してグループ2位以内が確定。つまり、北中米ワールドカップ出場が決まることになった。

取材◎佐藤景(現地)

▼出場メンバー
・日本◎GK鈴木彩艶、DF瀬古歩夢、板倉滉、町田浩樹、MF伊東純也(77分:橋岡大樹)、遠藤航、田中碧、中村敬斗(64分:三笘薫)、久保建英(84分:前田大然)、南野拓実(64分:鎌田大地)、FW小川航基(77分:古橋亨梧)


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