サッカー日本代表は7日、サウジアラビア・ジッダでトレーニングを行った。前日夜に現地入りした南野拓実が練習後取材に応じた。前回予選でアウェーのサウジアラビア戦の経験を踏まえ、「リベンジしたい」と語った。

上写真=前日6日に現地入りした南野拓実(左は名波浩コーチ)。7日後に取材に応じた(写真◎佐藤景)

暑さと完全アウェーに打ち勝つ!

 日本はこれまでサウジアラビアとのアウェーゲームで3戦3敗。ロシア・ワールカップの予選でも(2017年9月5日)、カタール・ワールドカップの予選でも0−1で敗れた(2021年10月8日)。

 スコアは僅差ながら、完全アウェーの雰囲気と暑さが試合を難しくした。前回予選でアウェーのサウジアラビア戦を経験している南野は言う。

「すごく暑かったのは覚えていますし、僕らもやっぱりタフなスケジュールの中でやっていて、コンディションのところでは難しい部分があったことも覚えています。ただそれは言い訳にならないし、相手も同じ条件のピッチの上なので、そこは最大限、自分たちもいい準備をしてやりたい」

 3年前の試合に左サイドハーフとして先発した南野は、59分に古橋亨梧に代わり、ピッチを退いた。日本が失点したのはその7分後。相手のプレスを受けたボランチの柴崎岳が右サイドのハーフウェーライン付近からCBの吉田麻也にバックパスを送るも、呼吸が合わずパスが乱れた。そのボールをアルブリカンにカットされるとゴール前まで持ち込まれて、GK権田修一の股下を抜くシュートを決められた。

 今回のメンバー発表の際に当時のチームも指揮していた森保一監督は同一戦を振り返り、「一番大変なのは暑さとの戦い。その中でパフォーマンスを発揮できるかどうかがカギになる。前回も選手たちがサウジアラビアで非常にいい戦いをしていたものの、疲労が出て、一つのミスで決勝点を奪われる経験をした。チャレンジしつつも、致命的になるミスは起きないようにしっかりと戦術的にも準備しないといけない」と気を引き締めた。要するに酷暑の中でいかに集中力と体力を維持できるかがポイントになる。

 7日の練習では涼しい風が吹き、それほど暑さを感じなかったが、会場となるキングアブドゥラ・スポーツシティスタジアムは風が通りにくい形状で、試合当時はより暑さを感じる状況も予想されている。南野もその点は十分に警戒しつつ、それでも今回の一戦でしっかり勝利を手にしたいと強い覚悟を口にした。

「次の試合で僕たちが本当に、このアジア最終予選でどのぐらいの力を持っているかがわかると思う。そういう意味でも、気を引き締めてプレーしたい」

「僕個人的には、サウジのアウェーで勝つことは、この最終予選を進めるうえでも大きいもので、相当、自分たちも自信になるし、アジアに対して日本がどういう位置づけなのかっていうことを示すことができる一戦になると思う。それは相手も一緒ですけど、この最終戦の一つ目の山場というか、そういう感じでとらえています」

 最終予選、最初の山場と言えるかもしれない。

「個人的にサウジはたぶんアジアで一番というか、最も強い相手の一つだと思う。タフな試合になると思いますし、前回の最終予選で負けているので、そのリベンジの意味でも燃えています。ここは勝っておきたい」

 10日に敵地で臨むサウジアラビア戦。日本は、南野は、アジアにおける現在の立ち位置を満天下に示す一戦にできるかーー。

取材◎佐藤景


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