上写真=3日に代表チームに合流し、トレーニングを行った伊東純也(写真◎サッカーマガジン)
わざわざ追い込まれにいく必要はない
伊東純也が代表チームに復帰した。今年1月、アジアカップに参加していたが、週刊誌上で性加害疑惑が報じられると、チームを離脱。以降、約7カ月にわたり代表に招集されることはなかった。
しかし、8月に嫌疑不十分で不起訴が確定し、アジア最終予選がスタートするこのタイミングで代表に復帰。「本人を守るため」に選外にしたと説明していた森保一監督は「落ち着いて活動できる」状況になったと今回の選出理由を語っている。
この日から合流した伊東はトレーニング後に取材に応じ、「本当にうれしいですし、チームに貢献したいという気持ちでいます」と復帰を素直に喜んだ。
「森保さんとコミュニケーションをとっていましたし、(中村)敬斗が代表に入ったりしていて、シンプルに応援していました。この夏は初めて代表に入らなかったオフだったので、少しゆっくり過ごしたという感じですね」
代表に入らなかった期間も指揮官やスタッフと密に連絡を取っていたという。「守るために呼ばない」と説明されていたことについては「いろいろ言われることもあると思うので、そういうのを考えてくれていたと思う。そこはうまく話し合っていたと思います」と率直に語った。
スタートでつまずいた前回の最終予選では4試合連続ゴールを決めるなど活躍し、伊東はカタールW杯行きに大きく貢献した。
「前回も初戦を落としていますし、それで自分たちで難しくしたと思うので。今回はやっぱり1戦目からしっかり勝って、いい状態で臨んでいければ、よりいいと思う。わざわざ追い込まれにいく必要はない」
9月シリーズで中国、バーレーンに連勝し、勝ち点6を積むことができれば、伊東の言う通り無駄に追い込まれることなく、予選を進むことができるだろう。初戦は前回の予選でも対戦した中国が相手。アウェーでは大迫勇也のゴールをアシストして勝利を呼び込み、ホームで対戦した試合では自ら先制点をスコアしてチームを乗せた。伊東に苦手意識はない。
「しっかり後ろでブロックを組んで守ってくる、前回もそうだったんで。そういう相手をこじ開けるのはそんなに簡単なことじゃないけど、サイドでうまく崩して、いいチャンスを作れれば」
右サイドからの仕掛けでゴールへのルートをひらいて、チームを勝利に導く。
伊東の役割は、明白だ。