上写真=11日のシリア戦に向けてトレーニングする町田浩樹(写真◎佐藤景)
一番やりやすいポジション
ミャンマー戦をベンチで見つめた町田は次戦の出場が濃厚だ。8日の全体練習後には冨安健洋、板倉滉とともに3人でロングボールへの対応を確認。そして翌9日の練習後の取材対応では「例えば(板倉)コウくんとトミ(冨安)でスリーに入るとしたら、トミが高い位置で、僕は下り目でもいい。そこは周りとの関係を見ながら、あとは相手を見ながらバランスを取ってやっていきたい」と、具体的なプレーイメージを口にした。
おそらく先発、しかも所属するサン=ジロワーズと同様に3バックの左センターバックを務めることになりそうだ。
ミャンマー戦の3バックについて感想を求められると、「相手が相手だったので、もうちょっとレベルが上がった中で、自分たちのスリーがどれだけ機能するかを見てみないと分からない」と話し、ポイントとなるのは「相手が前から来るか来ないか」と説明。次戦について「どうなるかわからないですけど、相手も勝たなきゃいけない状況だし、たぶん4ー4ー2で来るという予想なので、そうなったら余計に3バックの組み立てはうまくいく。楽しみです」とも語っている。
今年2月のアジアカップ準々決勝・イラン戦で日本は徹底したロングボール攻撃に苦しめられ、1−2で敗れた。空中戦を得意とする町田がピッチにいれば、とも思われたが、結局最後まで出番は訪れず。試合後、そのことを問われると「自分を試合に出そうと考えるだけの力が、自分になかったということ」と悔しさをにじませていた。
以来4カ月、町田はクラブで充実の日々を過ごした。ベルギーリーグ2位のサン=ジロワーズでハイパフォーマンスを発揮し続け、110年ぶりのベルギーカップ制覇にも貢献。決勝では自らゴールも決めている。
「クラブで結果を残し、代表に戻ってきたい」ともイラン戦後に話していたが、まさに有言実行した形だ。次は、代表で自身の価値を示す番になる。
「(シリア戦は)僕自身アピールがかかっている試合ですし、今回はスリーで、自分が所属チームでしている本来のポジションなので、やりやすさは間違いなくあります。僕自身、一番やりやすいポジションだと思っているので、そこで特長を出せればいいと思います」
準備は、万端。町田はシリア戦で自身の力を発揮し、勝ち切ると誓った。