上の図=バーレーン戦から中2日だが大幅には変更しないと予想
「思い切って戦える。まったく心配してはいない」(森保監督)
伊東純也の離脱が決定した2日、チームはイラン戦に向けて最終調整を行った。チームに動揺が全くなかったわけではないだろうが、森保一監督は前日会見で「誰かがいなくなったから機能しないというチームづくりはしていないですし、残った素晴らしい選手たちがいますので、明日イラン戦に臨める選手たちが思い切って戦えることについてはまったく心配しておりません」とコメント。アジア屈指の強豪との試合にしっかりフォーカスしていると強調した。
日本にとってポジティブな要素を探せば、相手のイランも中2日という同じ条件であることか。さらに相手はラウンド16のシリア戦で延長・PK戦まで戦っているため、むしろバーレーン戦を90分で乗り越えた日本のほうが有利と言えるかもしれない。
さて、イラン戦の先発予想布陣だが、システムは今大会のベースとなっている4−2−3−1とした(別図参照)。先発のGKは5試合連続で鈴木彩艶が務めるとみる。ここまでの4試合でクリーンシートはないものの、このタイミングでGKを変更するとは考えにくい。本人は「もちろん完封したいっていうのはそうですけど、一番は勝利できればいいと思いますし、前回のように立ち上がりの大事さっていうのはみんなが理解している。入りから集中していきたい」と勝利への強い意欲を示している。
DFは4バックで毎熊晟矢、板倉滉、冨安健洋、中山雄太の並び。バーレーン戦と同様の編成だ。中2日での試合になるが、冨安は日数が空きすぎて緩みが出るよりも連戦のほうが集中力を保てるいう主旨の発言をしており、実際、所属クラブで何度も経験済みだ。とくに中2日を問題視してはいない。前回の試合で足を負傷した板倉は前日練習後の取材でケガの状態について言及。プレーするうえで問題はなく「大丈夫です」と力強く語っている。その言葉を信じれは、やはり強豪イランとの対戦では日本が誇る2CBの板倉&冨安が最終ラインをまとめるのではないか。抜群のラインコントロールで相手の攻撃を封じ込め、ハイラインで前からのプレスの効き目を高めてショートカウンターにつなげるプレーを期待したい。
右サイドバックは久保建英がバーレーン戦の「MVP」と称賛した毎熊。後述する右サイドハーフ、堂安律との相性もよく、頻繁に右からの崩しを見られることだろう。左サイドバックは中山だ。同じくバーレーン戦で気の利いたプレーによってチームのバランスを整え、攻撃面では組み立てに積極的に関与してチームを支えていた。
ダブルボランチは遠藤航と守田英正のコンビだろう。バーレーン戦で負傷により途中交代した旗手怜央は検査の結果、右ふくらはぎの肉離れと判明。イラン戦には出場できず、ベンチ外となりそうだ。大会中の復帰も難しいかもしれない。そうなるとボランチの残りの候補は佐野海舟となるが、その存在は非常に重要で、ここまで4試合に出場している遠藤航はイエローカードを1枚もらっており、展開次第で早めに遠藤の代わりを務めるかもしれない。ファーストチョイスは遠藤と守田のコンビ、途中から遠藤に代わって佐野を投入する形が理想だろう。