日本代表は3日、アジアカップの準々決勝でイランと対戦する。中2日という厳しい日程、伊東純也の離脱、旗手怜央の負傷とチームは厳しい状況の中で重要な一戦に臨む。はたしてどんなメンバーで臨むのか?

堂安から三笘へ届けるサイドチェンジ

画像: 2日の練習。ミーティングを終えてランニングする選手たち(写真◎佐藤景)

2日の練習。ミーティングを終えてランニングする選手たち(写真◎佐藤景)

 2列目は、右から堂安、久保建英、中村敬斗と予想した。伊東不在の右サイドは堂安が引き続き務める。持ち前の勝負強さとともに期待したいのが、サイドチェンジのパスだ。バーレーン戦でも一発で三笘に届けてチャンスを生み出したが、イラン戦が仮に0−0で推移するような展開になったとき、堂安のサイドチェンジのパスから三笘が仕掛けてチャンスを広げるような場面も見られるかもしれない。

 中央を久保、左を中村と予想したのは、まずバーレーン戦でともに68分に交代したことが大きい。もちろん2人はベンチスタートで途中出場する可能性もあるが、連続して先発起用を考えていたから早めにベンチに下げたのではないか。

 トップ下に関しては南野拓実の起用も当然あり得る。前回大会の準決勝・イラン戦では『諦めないプレー』で大迫勇也の先制をお膳立て。大迫の2点目となったPKを獲得したのも南野で、原口元気が挙げたゴールにも絡み、日本が記録した3ゴールすべてに絡んでいる。イランの選手たちには南野の嫌な記憶が刻まれているだろう。ただし、チームの連係・連動を考えると、久保と堂安のほうがこれまで一緒にプレーした機会は多く「あ・うん」の呼吸もある。イランの最終ラインは機動力にやや乏しく、流動的かつ機動力のある久保と堂安のセット起用は有効だろう。南野は途中で投入し、仕上げ役を任せる形がいいかもしれない。

 左サイドは、前回同様に中村から三笘へのリレーとなるのではないか。中村が積極的なプレーで対峙する選手の体力を削ったところで三笘を投入すれば、日本は左サイドから数多くのチャンスを生み出せるはずだ。バーレーン戦で採用した方程式を再び採用するとみる。

 1トップは上田綺世が務めると予想した。ビルドアップに自信を持つイランの最終ラインに圧力をかけ、配球の制限も狙って前田大然を起用する可能性もゼロではないが、大会が進むにつれて存在感が増しているナンバー9をスタートからピッチに送り出すだろう。前日練習、そしてその後の取材の印象では、戦闘態勢が整っている様子だった。

 準々決勝を前に伊東が離脱し、旗手もケガで戦線離脱。チームは決して万全な状態ではない。しかし、森保監督は「試合に向けて(選手が)自信を持ってチャレンジしてくれる準備ができたと思います」と言い切った。

 アジア各国が注目するビッグゲーム。FIFAランキングでアジア最上位となる17位の日本は、21位のイラン相手にその力を示すことができるか。3−0で完勝した前回大会の再現といきたいーー。

取材・文◎佐藤景【現地】


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