日本代表は3日、アジアカップの準々決勝でイランと対戦し、先制しながら後半に2失点して逆転負けを喫した。前半から見えていた問題が後半に決定的なものとなったが、森保一監督は修正を施さず、チームは力負け。優勝候補として臨んだ大会はベスト8に終わった。

上写真=イランに1−2で敗れた日本。森保監督は有効な策を講じられなかった(写真◎AFC)

ボールをつなげず自陣から出られず

 敗因はいくつかある。冨安健洋が試合後に指摘したのはチームに「熱量を感じなかった」という意識の面だった。勝利への執着心で相手に劣ったことを問題視していた。

 確かに、日本に比べてイランの気迫は凄まじいものがあった。熱量の差が勝敗に影響したのは間違いないだろう。それに加えて戦術面や監督の采配面でも、今回は相手に劣っていた。日本は、負けるべくして負けたと言っていい。

 森保監督体制下の試合としては、カタール・ワールカップが行われた2022年の6月、吹田スタジアムにおいて0−3で敗れたチュニジア戦も内容は散々だった。だが、親善試合だったことを考えれば、シチュエーションも含めて今回のイラン戦の方がショックは大きい。過去最低の内容で敗れたと言えるかもしれない。日本の悪い面ばかりが目立つ試合だった。

 前半から見られた問題として、相手の守備の狙いにまんまとハマってしまった点が挙げられる。イランは4−1−4−1を基本とし、守備の局面では4−4−2でプレッシャーをかけてきた。

 立ち上がりはそれほど前からプレッシャーをかけて来なかったが、日本がハーフウェーラインを越えると一気に圧力を強め、ビルドアップを制限された。とくにサイド攻撃に対する警戒が強く、両サイドハーフはタイトな守りで沈黙させられた。加えて相手の切り替えが早く、守備から攻撃に転じてカウンターに出ても、素早く囲い込まれた。結果、日本はハマっている状態でパスを選択してはボールを失うことになる。後半にますます顕著になる悪循環への入口は、前半からすでに用意されていたのだ。

 むろん、日本が全くの無策だったわけではない。左ボランチの守田英正がサイドに移動したり、トップ下の久保建英が左右に流れて、相手のサイドバックとサイドハーフに対してたびたび3対2の数的優位を作り出すと、ゴールへのルートを切りひらいた。28分に記録した守田の先制点は、その狙いが形になったものだ。

 しかし、である。その後に得点の可能性を感じさせたのは、久保のクロスから上田が飛び込んだ51分のシーンくらい。それ以外は攻めの形をほとんどつくれなくなった。日本が先制したあとから相手がプレスの強度を上げたことも無関係ではないだろう。

 冨安と板倉の2センターバックも、試合開始からしばらくはボールを前に持ち出すことができていたが、得点後は相手の1トップ+トップ下が守備の局面で形成する2トップに監視され始め、サイドバックも対峙する相手のサイドハーフに距離を詰められて抑え込まれる。十分な状況で最終ラインから縦パスを入れられず、無理に前線へ送ってはその先で潰された。日本は、次第に自陣から出られなくなった。


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