上写真＝久保建英（左）が左足で貴重な追加点。守備でも大きく貢献した（写真◎Getty Images）
■2024年1月31日 アジアカップ・ラウンド16（＠アルトゥマーマ/観衆31,832人）
日本 3-1 バーレーン
得点：（日）堂安律、久保建英、上田綺世
（バ）オウンゴール
「体はフレッシュなので」
時計回りのターンから左足フィニッシュ。軽やかなステップから、久保建英の今大会初ゴールが49分に生まれた。
左寄りで前からプレスをかけて自分で奪いきり、中央へパスを送る。上田綺世と堂安律はどちらも触れなかったのだが、相手がミスして蹴ったボールが、そのまま裏に走り込んでいた久保の足元にプレゼントのようにこぼれてきたのだ。
「本当だったら、あそこは上田選手がターンしてそのまま打ってくれたらよかったんですけど、ちょっと（堂安と）お見合いみたいになっちゃって。で、これが僕のところこぼれてきたので」
シュートを逆サイドにていねいに送り込んだものの、オフサイドポジションにいたために最初はノーゴールの判定。しかし、VARチェックのあとに、主審のオンフィールドレビューの結果、得点と認められて胸をなでおろした。
「事前にルールガイドで説明があって、ああいうゴールはたぶんゴールに認められるとなっていたので、オフサイドなのはわかってましたけど、シュートを打って決まってよかったです」
このゴールに価値があるのは、後半開始早々の追加点であり、しかも自身の今大会初ゴールになった、ということだけではない。どんどんプレスをかけていきたい、と久保が語った前日会見の決意を自ら表現したからだ。高い位置でボールを奪ってから、そのまま素早くゴールを目指していき、相手のミスも見逃さずにしたたかにものにした。
「非常にタフな試合で、やっぱり球際のところで今日は僕たちは負けてなかったと思う。イラク戦とは違って、僕たちのチャンスの時間が増えたと思うので、そこに自分も少しながら貢献できてよかったと思います」
少しながら、というのは謙遜にしか聞こえない。自らのゴールのきっかけになったボール奪取の場面はもちろん、後半に相手のペースになった時間にも、苦しむ味方を助けるカバーを何度も見せて、68分に南野拓実にあとを託すまでバトルに勝ち続けた。
これでひとまずベスト8に進出。準々決勝は中2日でやってくる厳しい日程だ。でも、背番号20は「まあ、早めに交代して体のはフレッシュなので」とニヤリ。
「しっかりまた次に向けていい準備をしたいと思います」
