日本代表FW上田綺世が、3月26日にオンライン会見に臨んだ。カタール・ワールドカップ(W杯)出場を決めた一戦は無得点に終わったが、今後も代表とクラブ、それぞれのチームで貢献を目指していくとの思いを語っている。

上写真=オーストラリア戦は64分から交代出場し、ピッチ上で出場権獲得の瞬間を迎えた上田(写真◎Getty Images)

「結果にこだわってやっていきたい」

 3月24日にアウェーでオーストラリアに2-0で勝ち、カタールW杯出場を決めた日本代表は、29日のアジア最終予選最終戦、ホームでのベトナム戦に向けて帰国した。あらためて出場権獲得の心境を問われた上田は「うれしいです。自分で(得点を)決めたかったですけど、その瞬間にピッチにいられた、試合に出ていたのは、すごく幸せなこと」と喜びを表現した。

 FW浅野拓磨との交代で64分から出場し、前線からの守備や空中戦での競り合いで貢献したが、自らの得点はなかった。68分にはエリア外中央でパスを受けて右足で狙ったが、右に外れて決まらず、「シュートが枠に入らなくて、ああいうのを決めなければいけないし、シュート本数や動き出しの回数も増やしていかなければいけない」と反省点を挙げている。

 3トップの中央でプレーするにあたり、「突破力のある選手がウイングをやっているので、突破した先の中央や、カットインしてきたところでかかわれるように、という意識を持ってやっていた」と振り返る。84分からの交代出場で左ウイングに入った三笘薫とは、東京五輪世代のチームで長く一緒にプレーしており、「特に薫くんとは、ずっとやっていますし、距離感やタイミングは分かっているつもり」とコメント。「仕掛けるときは逆に近寄らず、スペースを作ってあげて、ヘルプを出しているときは寄っていくのは、自分の中では理解できている。オーストラリア戦は、そういう点ではやりやすかった」と語った。

 オーストラリア戦は三笘が2得点を挙げ、その前までは右ウイングの伊東純也が4試合連続で得点していた。その状況で自らが得点を決めるために求められることを「シュートの精度」「(シュートの)本数を増やすための動き出し」「シュートにもっていくためのバリエーション」と指摘。バリエーションについては「ミドルシュート、ドリブル、いろいろな形があると思いますが、それを増やすこと。シュートチャンスを自分で作る力は、身につけなければいけない」と続けた。

 W杯出場が決まり、今後は本大会のメンバー入りを懸けた争いにも注目が集まりそうだ。だが上田は「僕はそのとき、そのときの環境や、自分がいるチーム、出る試合で勝つためにパフォーマンスをするだけ。それができない選手は呼ばれないと思う」と強調。「悪い意味ではないですけど、やっぱり鹿島では鹿島の結果に集中してプレーしなければいけないし、いまは代表。鹿島で、ワールドカップに向けてプレーしようという感覚はない」と力強く言った。

 直近で目指すのは、ベトナム戦での勝利への貢献。「僕以外にもフォワードはいますが、そこにないものというか、こういう選手なんだな、というのを表現できるように。自分に与えられた時間の中で、武器や持ち味を前面に出して、結果にこだわってやっていきたい」と意気込んだ。


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