日本代表の久保建英がグループ首位に立つサウジアラビアとの試合に向けて意気込みを語った。アジアでは飛び抜けた存在である相手は、2位の日本戦に勝てばワールドカップ出場が決まる状況。日本は勝っても順位の逆転はないが、1ポイント差に詰め寄ることができる。注目の試合は2月1日に行なわれる。

上写真=中国戦では73分からプレーした久保建英(写真◎小山真司)

勝ち点差を詰めることが大事

 27日の中国戦で久保がピッチに立ったのは2点リードで迎えた73分からだった。遠藤航に代わって登場すると4-3-3から4-2-3-1に変わった陣形のトップ下に入った。指揮官からの「トップ下に入って間で受けて前を向いてくれ」。ボールを握りながらも攻めきれない日本は、やや停滞した感もあり、久保が入ることで攻撃を活性化させる狙いもあったはずだ。

 79分には南野拓実のパスを受けて自らシュートチャンスを得たが、ボールは枠を外れてしまった。目立った好機はこれくらい。「あわよくば1点」を狙っていた久保だったが、それは叶わず。「もっと強引にいってもよかった」と振り返った。

 日本はそのまま試合をクローズさせ、2-0で勝利を飾った。きっちり勝ち点3を積み上げたのはよかったものの、相手を圧倒していたこともあり、欲を言えば、大量得点がほしかった。というのも現在グループBの日本は勝ち点15でW杯出場権を得られる2位につけているが、3位オーストラリアとの勝ち点差はわずかに1。しかも得失点差は日本が4であるのに対し、オーストラリアは9と上回られているからだ。

 むろん、予選の残り3戦すべてに勝利を収めれば、ポイントで逆転されることはなく、問題はない。次戦はグループ首位のサウジアラビアが相手。日本とは勝ち点で4ポイント差だ。

「アジアの中では飛び抜けてアベレージが高いと思います。ボールを扱う能力に長けていて、スピード、フィジカルもあって、戦術理解度もある。めちゃくちゃ深いかはわからないですけど、チームに浸透しているものがあるとは、客観的に見て思いました」

 昨年10月のアウェーゲームはミスがらみで失点し、日本は0-1で敗れた。しかも今回、相手は日本戦に勝てばW杯出場が決まる状況だ。「向こうからしたら引いて固めるというよりは勝ちにくると思う。僕たちもしっかり勝ちにいって、順位がひっくり返るわけではないですけど、勝ち点差を縮めることが大事だと思います」。

 久保の指摘通り、戦況を冷静にとらえて勝ちにいくことが肝要だ。サウジアラビア戦を終えると、残す3月シリーズの2試合はオーストラリアとのアウェーゲームと、ベトナムとのホームゲーム。ここで勝っておくのとそうでないのとでは状況が大きく違ってくる。最終予選のヤマ場と言っていいだろう。


This article is a sponsored article by
''.