日本代表DF吉田麻也が、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の大一番に向けて気持ちを高めている。10月6日にオンライン取材に応じ、まずはアウェーでのサウジアラビア戦への意気込みを語った。

上写真=サウジアラビア戦に向けて現地で準備を進めている吉田(写真◎JFA)

イレギュラーに「動じないように」

 10月3日に所属するサンプドリア(イタリア)での試合を終え、サウジアラビア入りしたのは現地時間5日の朝。「昼から合流してミーティング、練習を見ても、雰囲気は非常に引き締まっていた」と明かした吉田は、9月の初戦で敗れたときの反省を踏まえて「そこがオマーン戦で欠けていたところ。精神的な準備は、これが最低限のスタンダードにならなければいけないと思っているし、改善できているのはポジティブな点」と語った。

 1勝1敗の日本に対し、今回のシリーズで対戦するサウジアラビアとオーストラリアは2勝。重要な2連戦であることは言うまでもないが、「日本代表は今回に限らず、精神的に負荷がかかった方が力を発揮する場面が多いのは、僕が代表に入ってから、ずっと思っていること」と吉田は言い、「プレッシャーによってパフォーマンスがダメになることは、まずないんじゃないかと思っている」と期待を寄せた。

 もちろん楽観視しているわけではなく、「中東で、アウェーで試合をする上では、いろいろなことが起こり得るので、その準備もしなければいけない。ジャッジ、観客の雰囲気、天候、スタジアムの環境。対応しなければいけないイレギュラーは必ず起こる」と予想。その上で「動じないように、そういうことが起こるんだと把握した上で、試合に向けて準備しなければいけない」と表情を引き締める。

 2019年アジアカップのラウンド16でサウジアラビアと対戦したときは、前半にDF冨安健洋がCKからヘッドで決めた得点で1-0の勝利を収めたものの、圧倒的にボールを支配される苦しい展開だった。吉田は「日本がアジアであれだけボールを回された試合は、他に記憶にないくらい」と当時を思い出し、「ボールを保持する、ボールを扱うのに長けているチームだと思うので、守備のはめ方を確認して、良い形ではめられるようにしなければいけない」と指摘。「前回は(日本が)ずっとベタ引きで、相手のポゼッション率もかなり高かった。そうなると疲弊するし、向こうも余力を残して戦ってくるので、絶対にやってはいけない」と警戒した。

 この2試合で勝ち点を伸ばせなければ、予選敗退がさらに現実味を帯びてくる現状を「非常に重く感じている。自分の代のチームでW杯を逃すわけにいかないというプレッシャーはあるし、キャプテンである以上、責任もすごく大きいと感じている」と明かす。「サウジアラビアからすると、この試合で日本をたたけたら、グッとワールドカップに近づく。初戦を落として波に乗れていない日本をホームに迎えられるというモチベーションは、非常に高いと思う」と予想し、「高いモチベーションの、アグレッシブに来るだろうチームに対して、それ以上の気持ちで向かっていかなければいけない。その準備が非常に大事になってくると思う」とポイントを挙げた。


This article is a sponsored article by
''.