1月20日開幕の女子アジアカップに臨む、なでしこジャパン(日本女子代表)。21日の初戦から大会3連覇と2023年女子ワールドカップ出場権獲得を目指す、登録メンバー23人の選手名鑑をお届けする。紹介してくれるのは、女子サッカーを長年取材しているフリーアナウンサーの日々野真理氏。これをチェックしてから試合を見れば、より楽しめること間違いなし!

上写真=東京五輪後に就任した池田太監督の初陣となった、昨年11月のアイスランド戦の先発メンバー(写真◎JFA)

GK1 池田咲紀子
『経験とビルドアップ、髪の色にも注目!』

画像: 東京五輪にも出場した池田。今回の髪の色は?

東京五輪にも出場した池田。今回の髪の色は?

「GKでは最年長、経験を武器にリーダーシップを発揮する守護神です。優れた足元の技術を生かしたビルドアップが持ち味の一つですが、本人は『シュートストップだけでなく、シュートを打たせない守備をするようなゲームコントロールが大切』と話していました。プレー以外の注目は、頻繁に変える髪の毛の色。東京五輪のときは赤でしたが、今大会はどんな色なのかな?」

◆Profile
池田咲紀子(IKEDA Sakiko)
・ポジション:GK
・背番号:1
・生年月日:1992年9月8日
・所属:三菱重工浦和レッズレディース
・身長/体重:168㎝/60kg

GK18 山下杏也加
『俊敏な動きで死守するビッグセーバー』

画像: 山下は国際Aマッチ44試合出場と、GK陣で最も経験が豊富

山下は国際Aマッチ44試合出場と、GK陣で最も経験が豊富

「シュートに対する反応が鋭く、ビッグセーブでピンチを救います。WEリーグ前半戦を首位で折り返したINAC神戸では、9試合でわずか1失点に抑えました。ビルドアップも持ち味で、今大会のGKでは最多の国際Aマッチ44試合出場。代表チームが結果を出すために何をすべきか、いつも語っている姿からは、強い責任感が伝わってきます。ちなみに日本代表の遠征には必ず、ペットボトル大のスピーカーを持参。みんなのために音楽をかけているそうで、今大会もインドでチームを盛り上げているはず!」

◆Profile
山下杏也加(YAMASHITA Ayaka)
・ポジション:GK
・背番号:18
・生年月日:1995年9月29日
・所属:INAC神戸レオネッサ
・身長/体重:170㎝/67kg

GK21 田中桃子
『将来が期待される若き守護神』

画像: なでしこジャパンでデビューしたばかりだが、定位置を狙う田中

なでしこジャパンでデビューしたばかりだが、定位置を狙う田中

「2020年のU-20女子ワールドカップに臨むU-20日本女子代表の正GK候補でしたが、大会が新型コロナウイルス感染症の影響で中止に。東京五輪の後、なでしこジャパンに初選出され、2021年11月のオランダ戦で21歳にしてデビューを果たしています。田中選手が期限付き移籍していた大和シルフィードのGKコーチで、元なでしこジャパンの小野寺志保さんは数年前に『この子は将来、必ず日本を代表するGKになる』と太鼓判を押していました。将来が期待される逸材で、今大会でも出場機会がある可能性は十分です!」

◆Profile
田中桃子(TANAKA Momoko)
・ポジション:GK
・背番号:21
・生年月日:2000年3月17日
・所属:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
・身長/体重:168㎝/65kg

DF4 熊谷紗希
『語学も堪能な、なでしこのキャプテン』

画像: 2011年ワールドカップ優勝メンバーの熊谷。チームの大黒柱だ

2011年ワールドカップ優勝メンバーの熊谷。チームの大黒柱だ

「押しも押されもせぬ、なでしこジャパンのリーダーでありキャプテン。最終ラインからゲームをコントロールできる頼れる存在で、プレーと声でチームをけん引しています。代表ではCBですが、クラブではボランチでもプレーしており、『球際の強さを生かしたボール奪取能力が自分の良さ。積極的に前に出て攻撃にも絡んでいきたい』と語っています。リヨン(フランス)時代に現地で取材したとき、通訳なしで周囲と会話し、現地メディアの取材にもフランス語で応じていました。さらにドイツ語、英語も話せる文武両道の才媛!」

◆Profile
熊谷紗希(KUMAGAI Saki)
・ポジション:DF
・背番号:4
・生年月日:1990年10月17日
・所属:FCバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)
・身長/体重:173㎝/63kg

DF5 三宅史織
『ロングパスを操る最終ラインの壁』

画像: 鮮やかな金髪が目を引く三宅。複数のポジションをこなせる

鮮やかな金髪が目を引く三宅。複数のポジションをこなせる

「GK山下選手の項にもあるように、WEリーグで9試合1失点の堅守を誇るINAC神戸の守備の要です。力強いボール奪取と正確なビルドアップ、一発で相手の背後のスペースを突くなど局面を変えるロングパスが武器のCBで、SBでプレーすることもあります。2013年の代表デビュー以降、出場機会はあまり多くないのですが、コンスタントに選出されていて、東京五輪でもメンバー入り。ちなみにピッチ外では、いじられキャラなんです!」

◆Profile
三宅史織(MIYAKE Shiori)
・ポジション:DF
・背番号:5
・生年月日:1995年10月13日
・所属:INAC神戸レオネッサ
・身長/体重:165㎝/53kg

DF12 乗松瑠華
『ケガを乗り越え、8年ぶりにアジアに挑む』

画像: 大宮アルディージャVENTUSからは唯一の選出。8年ぶりに女子アジアカップに臨む乗松

大宮アルディージャVENTUSからは唯一の選出。8年ぶりに女子アジアカップに臨む乗松

「なでしこジャパン初選出・デビューは8年前、前々回の2014年女子アジアカップで、当時18歳の若さでした。16年にはキャプテンとしてU-20女子ワールドカップに出場しましたが、大会中に負傷し、その後は約1年半のリハビリ生活。大ケガを乗り越え、浦和レッズレディースから大宮アルディージャVENTUSに移籍した今季、代表にも復帰を果たしています。体を張った力強いディフェンスを武器とするCBで、ピッチを離れると笑顔が印象的!」

◆Profile
乗松瑠華(NORIMATSU Ruka)
・ポジション:DF
・背番号:12
・生年月日:1996年1月30日
・所属:大宮アルディージャVENTUS
・身長/体重:164㎝/57kg

DF2 清水梨紗
『チャンスメーク&得点、スタミナが武器のSB』

画像: 右サイドからの効果的な攻撃参加で貢献する清水

右サイドからの効果的な攻撃参加で貢献する清水

「抜群のスタミナを駆使して上下動を繰り返す右SB。東京五輪でも効果的なオーバーラップが光っていましたよね。『クロスのためのランニングだけではなく、最近は自分が決めるためのランニングを意識している』そうで、『相手の嫌なところを突きながら、チャンスがあればゴールを狙いたい』と力強く語っていました。積極的なコミュニケーションも大切にする、頼れる存在。そういえば、試合中もメイクが乱れないので秘訣を聞いたら「スポーツをしても落ちない化粧品のプロデュースをしたい」という野望を語っていましたよ!」

◆Profile
清水梨紗(SHIMIZU Risa)
・ポジション:DF
・背番号:2
・生年月日:1996年6月15日
・所属:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
・身長/体重:160㎝/47kg

DF6 宮川麻都
『巧みな位置取りで貢献する笑顔のSB』

画像: 最終ラインからの攻撃への貢献が宮川の魅力。サイドで攻守に貢献する

最終ラインからの攻撃への貢献が宮川の魅力。サイドで攻守に貢献する

「他の選手にはない自分の特徴は何だと思うか、との質問に、後ろからの攻撃のビルドアップや、細かいパス回しを挙げて『サイドハーフの位置が外寄りなのか、内寄りなのかなど、味方の動きに合わせたポジショニングが強み』と話していました。技術の高さが光る左SBですが、ボランチでプレーすることもあり、『ボールを奪う守備を意識している』とのこと。ピッチを離れると常に笑顔で、西川周作選手(浦和レッズ)のようです。すべての人を幸せにする笑顔を、たくさん見せてくれることに期待しましょう!」

◆Profile
宮川麻都(MIYAGAWA Asato)
・ポジション:DF
・背番号:6
・生年月日:1998年2月24日
・所属:日テレ・東京ヴェルディベレーザ
・身長/体重:160㎝/52kg

DF3 南萌華
『自覚あふれる、なでしこの若きリーダー』

画像: U-20で世界一を経験している南。なでしこでも世界一を目指す

U-20で世界一を経験している南。なでしこでも世界一を目指す

「2018年のU-20女子ワールドカップでキャプテンとして優勝に貢献し、なでしこジャパンでも主力に定着しているCBです。武器は正確なロングフィードで、『味方が作ってくれたスペースを使いながら、周囲と攻撃の意図を合わせてフィードしたい』と語っていました。23歳と若いですが、常に声を出して発信したり、要求したりする姿に代表の自覚を感じます。浦和レッズレディースユース時代、サッカーマガジンカップ・全国レディース大会で大会MVPに選ばれていますね。人懐っこくて、プライベートでは愛犬ココちゃんを溺愛しているとか。私の愛犬ココアと名前が近いね、と盛り上がりました(笑)!」

◆Profile
南萌華(MINAMI Moeka)
・ポジション:DF
・背番号:3
・生年月日:1998年12月7日
・所属:三菱重工浦和レッズレディース
・身長/体重:170㎝/59kg

DF22 宝田沙織
『どこでもプレーできる万能プレーヤー』

画像: 多くのポジションをこなせる宝田は、前線で起用される可能性もありそう

多くのポジションをこなせる宝田は、前線で起用される可能性もありそう

「GKも含めて全ポジションでのプレー経験があり、2019年の女子ワールドカップではFWで追加招集されていますが、今回はDFでの選出。クラブではアメリカからスウェーデンに移籍したばかりで、技術レベルが高く、後方から攻撃に絡むプレーが持ち味です。DFでのプレーにあたって『ロングパスで前線の選手を生かしたりしながら得点に絡みたい』と語り、『フォワードの気持ちが分かるので、ゴールを外した選手に優しく声を掛けてあげたい』という気遣いも。今大会、さすがにGKでの出場はないでしょうが、170センチの長身でスピードもあるので、FWで起用される可能性も!?」

◆Profile
宝田沙織(TAKARADA Saori)
・ポジション:DF
・背番号:22
・生年月日:1999年12月27日
・所属:リンシェーピングFC(スウェーデン)
・身長/体重:170㎝/59kg

DF20 高橋はな
『あらゆる位置をこなすユーティリティー』

画像: 高橋は所属クラブでの経験も生かし、複数のポジションで出場機会をうかがう

高橋は所属クラブでの経験も生かし、複数のポジションで出場機会をうかがう

「宝田選手と同じく、複数のポジションでプレーできるユーティリティープレーヤー。浦和レッズレディースでもFWやSB、CBなど、さまざまなポジションで出場していて、代表でも当初から『どこでもやってやろうという気持ちです』と語っていました。池田太監督が指揮を執っていた2018年のU-20女子ワールドカップでは、南萌華選手などとともに優勝に貢献しています。学ぶ姿勢が貪欲なことに加えて、物怖じしない性格で、すぐ周りに溶け込めるタイプ。今大会の登録DFでは最年少ですが、心配無用でしょう!」

◆Profile
高橋はな(TAKAHASHI Hana)
・ポジション:DF
・背番号:20
・生年月日:2000年2月19日
・所属:三菱重工浦和レッズレディース
・身長/体重:169㎝/67kg


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