7月30日、なでしこジャパン(日本女子代表)が東京五輪準々決勝でスウェーデン女子代表と対戦。先制された前半は追い付いて1-1で終えたものの、後半に2失点して敗れ、自国開催の五輪はベスト8で幕を閉じた。

上写真=スウェーデンに敗れてベスト8敗退。なでしこはメダルに届かず大会を去ることに(写真◎Getty Images)

■2021年7月30日 サッカー女子準々決勝(@埼玉スタジアム2002)
スウェーデン女子 3-1 日本女子
得点:(ス)マグダレナ・エリクソン、スティナ・ブラックステニウス、コソバレ・アスラニ
   (日)田中美南

・スウェーデン女子メンバー◎GKヘドビグ・リンダール、DFハンナ・グラス、アマンダ・イレステット、ナタリエ・ビョルン、マグダレナ・エリクソン、MFフィリッパ・アンゲルダル(62分:ハンナ・ベンニソン)、カロリネ・シガー、ソフィア・ヤコブソン(89分:マデレン・ヤノギー)、コソバレ・アスラニ(89分:ヨンナ・アンデション)、フリドリナ・ロルフォ(74分:オリビア・ヒョウグ)、FWスティナ・ブラックステニウス(75分:リナ・ハーティグ)
 ※実際のポジションで表記

・日本女子メンバー◎GK山下杏也加、DF清水 梨紗、熊谷紗希、南萌華、宮川麻都、MF三浦成美(72分:遠藤純)、中島依美(86分:林穂之香)、長谷川唯(82分:北村菜々美)、杉田妃和、FW岩渕真奈、田中美南

VARでPK取り消し&献上

 日本は開始直後にロングパスから最終ラインの背後を突かれ、決定機を作られた。これは相手のシュートミスに助けられたものの、勢いを止められないうちに7分に先制される。右CKをクリアし切れずに左からセンタリングを上げられ、DFエリクセンにヘッドで決められた。
 
 その後もスウェーデンの圧力を受ける時間が続き、ミドルシュートやCKからのヘッドで2点目のピンチもあったが、少しずつ落ち着いてパスをつなげるようになり、右サイドのスペースを突いて攻め込む場面を増やしていく。そして23分、高い位置を取ってDF熊谷の縦パスを引き出したDF清水がワンタッチで前のスペースに流し、反応した長谷川が運んでセンタリング。DFとGKの間に送られた精度の高いボールを、FW田中が決めて同点とした。
 
 完全に主導権を握った日本は30分、FW岩渕のエリア内へのスルーパスに田中が反応した際、相手DFに倒されたとしてPKを獲得。岩渕がボールをセットしたが、ここでVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、オンフィールドレビューの末にPKが取り消された。
 
 1-1で迎えた後半、立ち上がりは日本が良い形を作っていたものの、53分に勝ち越しを許す。相手の縦パスに対応したDF熊谷がつぶし切れず、右サイドの背後にスルーパスを送られると、FWブラックステニウスにニアサイドを破る左足シュートを決められた。
 
 57分にエリア内でパスを受けた田中が左足で狙うも、GKのファインセーブに阻まれた日本は、65分過ぎにMFアスラニのシュートがエリア内の三浦の右手に当たり、VARの介入とオンフィールドレビューの末にPKを献上。68分にアスラニに決められ、2点差とされた。
 
 日本はその後、岩渕と田中のコンビネーションや、岩渕のミドルシュートでゴールに迫る場面もあったが、引き気味に構えるスウェーデンの守備を最後まで崩し切れず。そのまま1-3で敗れ、ベスト8敗退となった。
 
 高倉麻子監督は「自分たちの武器で戦おうという部分で良い時間帯は作れたが、スウェーデンが非常に良いチームなので及ばなかった」とコメント。何が足りなかったのか、との問いには「なかなか答えを出すのは難しいが、負けたという事実があるので、自分たちの武器以上の何かを持たなければいけないのかなと思う」と今後を見据えて語った。


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