8月2日のサッカー女子の準決勝では、オーストラリアとスウェーデンが激突。このカードはグループリーグでも行われていて、今大会2度目の勝負となった。ここまで全勝と危なげなく勝ち進んでいるスウェーデンに対し、オーストラリアはリベンジを狙ったものの、1-0でスウェーデンが逃げ切って2大会連続での決勝進出を果たした。

上写真=決勝ゴールを決めたロルフォが歓喜の大ジャンプ! スウェーデンが今度こそ金メダルを手にする(写真◎Getty Images)

■2021年8月2日 サッカー女子準決勝(@横浜国際総合競技場)
スウェーデン 1-0 オーストラリア
得点者:(ス)フリドリナ・ロルフォ

・スウェーデンメンバー:GKヘドビグ・リンダール、DFハンナ・グラス、アマンダ・イレステット、ナタリエ・ビョルン、マグダレナ・エリクソン、MFフィリッパ・アンゲルダル(73分、ハンナ・ベンニソン)、カロリネ・シガー、ソフィア・ヤコブソン(90+1分、ヨンナ・アンデション)、フリドリナ・ロルフォ、FWコソバレ・アスラニ、スティナ・ブラックステニウス(90+4分、リナ・ハーティグ)
・オーストラリアメンバー:GKティーガン・マイカ、DFエリー・カーペンター、アラナ・ケネディ、ステファニー・ケートリー、MFヘーリー・ラソ(84分、エミリー・ギルニク)、エミリー・バンエグモンド、クロイ・ロガーゾ(69分、カーラ・クーニークロス)、タメカ・ヤロップ(69分、クレア・ポーキンホーン)、FWサム・サマンサ、17カイア・サイモン(69分、メアリー・ファウラー)、ケートリン・フォード(90+1分、ローラ・ブロック)

後半開始早々のゴールが決勝点に

 スウェーデンが2大会連続で決勝進出だ。8月2日の準決勝でオーストラリアを1-0で破り、銀メダル以上を確定した。決勝の相手はカナダだ。

 スウェーデンは前回のリオ大会でも決勝まで駆け上がったものの、ドイツに1-2で敗れて悔し涙を流した。その借りを返すことのできる舞台に、自分たちの力で立つことになった。

 準決勝で相まみえたオーストラリアとスウェーデンはグループリーグでも対戦していて、7月24日の第2戦でスウェーデンがオーストラリアを4-2で破っている。このときはフリドリナ・ロルフォが2ゴールを挙げて勝利に貢献したのだが、よほどオーストラリアには相性がいいようだ。この準決勝でも、決勝ゴールを決めたのはロルフォだった。

 引き締まった0-0の前半を終えて折り返した後半、さらに緊迫の展開が続くのではないかという予想を覆すことになったのが、開始早々の40秒ほどで生まれた先制弾だった。しかも、相手を完璧に崩したというよりは、むしろ偶然が折り重なったゴールだから、サッカーはわからない。

 フィリッパ・アンゲルダルが放ったミドルシュートが始まりで、ブロックに入ったDFの足に当たって大きく弾み、バウンドしたボールがまた大きな弧を描いてゴールに向かっていった。勢いを失わなかったボールはGKティーガン・マイカがなんとか弾いたおかげでバーに当たって跳ね返った。詰めていたスティナ・ブラックステニウスがなんとか触ってつなぐと、これがロルフォのところへ。高く上げた右足に当てたボールがゴール右に飛び込んだ。

 こうなると、オーストラリアは1点を追って果敢に攻めに出る。67分には左からのクロスにヘーリー・ラソが抜け出すのだが、トラップがわずかにずれてDFにブロックに入る余裕を与えてしまった。74分にもステファニー・ケートリーが左から角度はなかったものの至近距離のシュートを放ったのだが、GKヘドビグ・リンダールにセーブされてしまった。

 スウェーデンはうまく時間を使いながらもカウンターを仕掛け、90+3分にはロルフォの折り返しにスティナ・ブラックステニウスが合わせるが、がら空きのゴールに蹴り込むことはできなかった。それでも最後にはカウンターからオーストラリアのエリー・カーペンターの退場を誘発するなど、逃げ切りに成功。2大会連続の決勝進出で、前回大会の悔しさを晴らすときがやってきた。

 オーストラリアはチャンスがありながらも小さなミスに泣いて、ゴールはならず。8月5日の3位決定戦に回り、アメリカと銅メダルをかけて戦うことになった。


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