上写真＝4試合連続ゴールとなるチームの3点目を決めた籾木結花（写真◎Getty Images）
■2021年6月13日 MS＆ADカップ2021（@カンセキ/観衆3,890人）
日本女子 5－1 メキシコ女子
得点：（日）岩渕真奈、田中美南、籾木結花、木下桃香、遠藤純
（メ）アリソン・ゴンサレス
「ゴールを決めて、ゴールを決めさせる」
なでしこジャパンのナンバー10が止まらない。4-4-2システムの右サイドハーフの位置で先発した籾木結花は、2点リードの54分に岩渕真奈からのパスを左足でゴールに蹴り込み、チームの3点目を奪取。籾木自身にとっては、なでしこジャパンでの4試合連続ゴールを達成した。「オリンピックのメンバーがこれから決まっていく中での4試合で得点を取れたことはすごくプラスだと思います」と、東京五輪に向けて背番号「10」の存在感をあらためて示している。
4月のパラグアイ戦、パナマ戦、3日前の6月10日に行なわれたウクライナ戦、そしてこの日のメキシコ戦でのゴールを、本人は「こぼれ球であったり、クロスからのシュートであったり、4点とも似ている印象があって、どれも難しいシュートではなかったかもしれないけれど、簡単なことでもなかった」と振り返る。ただし、その得点能力は洗練されたシュートテクニックと抜群のポジショニング、そして研ぎ澄まされたゴールへの嗅覚から成るもの。そして、「もっといろいろな形で得点を取れる選手になっていかなければいけない。まだ物足りなさを感じているので、もっとトライしていきたい」と常にレベルアップを見据える向上心も、籾木の才能の一つと言えるだろう。
「自分の生きていく道というのは、自分がゴールを決めることもそうだし、味方のいいところを生かしてゴールを決めさせることもあると思います。自分も生きて、周りも生かせる状況を高い精度でどれだけつくれるか。それが自分にとっては生命線になってくると思っているので、もっともっと質を上げていきたいです」
ゴールに導かれし「10」の背中が、なでしこジャパンを東京五輪の金メダルへと導いていく。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎Getty Images
