13年ぶりにJ1に昇格した横浜FCは16日、YBCルヴァンカップ グループステージ第1節でサンフレッチェ広島と対戦。今季最初の公式戦は黒星となったが、ボランチで先発したプロ1年目の瀬古樹が存在感を示した。

上写真=明治大から横浜FCに加入したMF瀬古(写真◎J.LEAGUE)

■2020年2月16日 JリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第1節(ニッパツ三ツ沢球技場)
横浜FC 0-2 広島
得点者:(広)ドウグラス・ヴィエイラ、レアンドロ・ペレイラ

「ここがスタートライン」

 横浜FCを率いる下平隆宏監督は試合後の会見で、「瀬古は非常に積極的にプレーしていた。個人的には彼が一番の収穫」と話した。

 名指しで評価された瀬古とは、明治大から今季加入したプロ1年目の22歳。今季初戦のルヴァンカップ広島戦で先発メンバーに入り、ボランチとして90分間走り続けた。球際でボールを奪い取るだけでなく、チャンスと見るや、果敢に前線へと飛び出してチーム最多3本のシュートを放った。

 随所に好プレーを披露した瀬古は試合後、「ここがスタートライン。もっとチームに必要とされるような存在になっていかないといけないと思います」と語った。試合には敗れたものの充実感を漂わせたのは、得たものが大きかったからだろうか。対戦相手の青山敏弘のプレーには刺激を受けたという。

「プレッシャーを受けないポジショニング、1タッチではたくのか自分でターンするのかという判断。あとはゲームを落ち着かせるところ。そこは僕より一枚も二枚も上手でした」

 ワールドカップにも出場した日本を代表するボランチとの差を痛感しながらも、「試合を重ねていくなかで、結果を残すことはもちろんですが、そうやって吸収して自分も大きくなっていきたいと思います」と、成長意欲を高めるきっかけとなった。

 横浜FCの中盤には、この日メンバー外となった中村俊輔、松井大輔ら実力者がそろうが、下平監督は広島戦の先発11人が「現時点でのベストメンバー」と語る。来週23日に控える神戸とのリーグ開幕戦でも、瀬古にチャンスが訪れそうだ。

取材◎多賀祐輔


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