上写真=J3優勝&J2昇格を決めたロアッソ熊本(写真◎J.LEAGUE)
最終節の結果で順位を逆転!
宮崎は前節で全日程を消化し、勝ち点を53(得失点+13)まで伸ばして首位に立った。J2ラインセンスを持たないため、2位以内になってもJ2昇格はできないが、その宮崎を勝ち点52で2位の岩手(得失点+15)、勝ち点51で3位の熊本(得失点+17)が追う形で最終節を迎えていた。
岩手は最終節の沼津戦に引き分け以上の結果で2位以内が確定し、勝てばJ3優勝が決まる状況だった。前半はやや堅さが見られたが、後半、セットプレーから待望のゴールをもぎ取ってみせる。敵陣右サイドで得たFKの場面。中村太亮が蹴ったボールを相手GK野村政孝がこぼし、キャプテンマークを牟田雄祐が蹴り込んだ。しかし、である。その5分後に左サイドを破られ、失点してしまう。染矢一樹に進入を許し、最後は1トップの高橋潤哉に決められた。
同点とされた岩手は引き分けでも得失点差で宮崎を逆転できるが、攻めの姿勢を保ち続ける。ボール奪取から相手ゴールを目指して再三、ゴールに迫った。終盤は攻め込まれる場面もあり、追加点を挙げることもできなかったが、最後まで集中したプレーを見せて、そのまま1-1で試合終了。J3、8シーズン目にしてついに悲願のJ2初昇格を果たした。
熊本は最終節で、ホームに岐阜を迎えた。勝てば宮崎を逆転し、2位以内が確定。引き分けなら岩手が最終節に敗れた場合に2位に滑り込む可能性がある状況だった。前半をスコアレスで終えて臨んだ後半、65分に豪快なミドルシュートがさく裂する。敵陣で得たFKの場面で、ロングフィードを菅田真啓が頭で後方に落とし、ボックス外で構えていた坂本亘基が迷わず右足を強振。抑えの利いたシュートがゴール右隅に突き刺さった。
1得点で硬さが取れた熊本はその後も前向きの守備から相手ゴールに迫り、82分にはパスカットからカウンターを仕掛けてターレスが右サイドを疾走。最後は高橋利樹がヘディングシュートを決め、追加点を奪った。試合はそのまま2-0で決着。快勝で勝ち点を54に伸ばし、最終節で首位に立ち、J3優勝と、2018年以来のJ2復帰を決めた。
なお、J2ライセンスを持たない宮崎が上位2チームに入らず、3位となったため、最終節の結果をもってJ2リーグ・19位の相模原SCのJ3降格が決定した。