J1昇格プレーオフ決勝が2日、東京・国立立競技場で開催された。リーグ戦3位の東京ヴェルディ対リーグ戦4位の清水エスパルスの対戦は、後半に動いた。堅守を誇る東京Vから清水がPKでゴールを奪うと、そのまま1−0で試合が進んだが、アディショナルタイムに得たPKを染野唯月が自ら決めて、1−1のドローに持ち込み、1−1で決着。リーグ戦で上位の東京Vが町田、磐田に続き、16年ぶりのJ1昇格を決めた。

上写真=土壇場でPKを決めた染野唯月(写真◎J .LEAGUE)

◾️2023年12月2日 J1昇格プレーオフ決勝(@国立/観衆53,264人)
東京V 1-1 清水
得点:(東)染野唯月
   (清)チアゴ・サンタナ

画像: ◾️2023年12月2日 J1昇格プレーオフ決勝(@国立/観衆53,264人) 東京V 1-1 清水 得点:(東)染野唯月 (清)チアゴ・サンタナ

諦めなかった東京V、土壇場でが追いつく

J1昇格、最後の1枠をかけて争われた一戦。J2で3位の東京Vは2−1で6位千葉を下し、4位の清水は5位山形をスコアレスドローで破り(引き分けなら上位チームの勝利)、この決勝の舞台に上がった。

 前半はリーグ最少失点を誇る東京Vの持ち味が出る。4−4−2で構える組織立った守備で清水の攻撃を封じ込める。サイド攻撃にも中をしっかり閉めて対応。最初の45分は清水の攻めを受け止め切った東京Vの堅守が光った。

 後半の立ち上がりは東京Vがボール奪取から清水陣内に進入する回数を増やしていく。だが、均衡を破る1点を手にしたのは清水の方だった。60分、左サイドハーフのカルリーニョス・ジュニオに代えて北爪を投入した清水は4−2−3−1から両ウイングバックを置く3−4−2−1に変更。その直後の63分だった。

 ボックス内に送られた浮き球パスに中山が反応。森田と競り合う形になったが、森田の手にボールが当たり、清水がPKを獲得した。これを前半から好機を逸していたチアゴ・サンタナが右下に決め、J1昇格のためには勝つしかない清水がリードを奪った。

 1点を先行された東京Vだが、リーグ戦の順位が上のため、引き分ければJ1昇格を達成できる。失点直後からゴールを奪うためにギアを上げた。

 最終ラインを5人で形成する清水に対して東京Vが何度も攻撃を繰り返す時間が続く。時折、清水がカウンターを仕掛けるが東京Vゴールに到達する前に攻守が入れ替わった。

 東京Vは終盤、猛攻を仕掛けた。清水リードのまま迎えた8分間のアディショナルタイムも攻め続ける。すると、90+6分、劇的な展開が待っていた。

 右サイドを染野が抜け出し、高橋がボックス内でスライディングタックルでボール奪いにかかる。しかし、それが染野の足に引っかかってしまう。微妙なプレーにも見えたが、主審はPKを宣告。土壇場で東京VがPKを獲得した。

 これを染野が冷静に沈め、1−1の同点に。試合終了間際、ギリギリの場面で東京Vが追いついた。直後に試合終了の笛。東京Vが16年ぶりにJ1昇格を決めた。


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