明治安田生命J1リーグへの昇格を狙う横浜FC。現在は2位につけ、残り4試合という状況だが、夏に加わったマルセロ・ヒアンがまた新しいパワーをチームに注ぎ込んでいる。その武器はなんと言ってもスピード。移籍後初ゴールは速さをたっぷり見せつける一撃だった。

上写真=マルセロ・ヒアンは長崎戦で驚きのスピードを見せて移籍後初ゴールを決めた(写真◎J.LEAGUE)

「爆発的な突破力を生かせます」

 8月に加入して、先発2試合目、通算5試合目で初ゴール! マルセロ・ヒアンが横浜FCに昇格へのパワーを注入する。

 J2第38節のV・ファーレン長崎戦が、2試合連続の先発出場。すると30分に先制ゴールを挙げた。

 長崎の攻撃を食い止めたこぼれ球を、山根永遠が自陣深くから大きく左へと蹴り出した。マルセロ・ヒアンはセンターサークル手前の中央から走り出すと、猛スピードでマーカーより先にボールを収め、緩急の変化で抜き去ってペナルティーエリアに進入すると、迷わず左足でGKと左ポストの間を抜くシュートを決めてみせた。クリアからゴールまで、たったの9秒!

 このあと、後半開始早々の49分には長谷川竜也がミドルシュートを決めて2-0として、上位進出を目論む長崎を抑えきった。

 20歳で母国のブラジルを飛び出して、シーズン途中からチームに合流するのは、やはり難しい。

「ブラジルとだいぶサッカーのスタイルが違うので、慣れるまでに時間がかかります。日本のリーグは走ること多くて、日本のほうがさらに速いので、まだまだこれからだと思っています」

 そうは言っても、スピードなら完全に上回るだろう。移籍後初ゴールに至るまでのスプリントは驚きの速さだった。

「横浜FCはすごくオフェンシブな攻撃的なチームで、自分にとってやりやすいですね。ストロングであるスピード、爆発的な突破力を生かせますから」

 さまざまなタイプのFWを擁するチームに、うれしい悩みが加わった。四方田修平監督も「サイズを生かしたプレーやスピードを生かしながら得点につなげる意味では、片鱗を見せてきています。適応するには時間が必要で足りないところはたくさんあるけれど、若い選手ですし、現状に満足しないで成長していってほしい」と期待を込める。当の本人は、真面目に向上を目指している。

「昇格を目指すことがまず課せられているので、自分のパフォーマンスをよくしていって、貢献できるようにしていきたい」

 昇格へラストスパートをかけるチームのブーストになりそうな背番号31。一生懸命にゴールを目指していく。


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