上写真=新井一耀は新潟との前回対戦で、前線から奪いにいった守備の好感触を再現する(写真提供◎JEFUNITED)
「高い位置でボールを取れるように」
ジェフユナイテッド千葉が7月6日に対戦するアルビレックス新潟は、好調を続けている。14勝6分け4敗で2位。しかも、ホームで10連勝中である。千葉はそのアウェーに乗り込む上に、前節では大分トリニータに2点を先行しながら大逆転負けを喫して、ダメージがないわけはない。
だが、新潟との相性は悪くはないのだ。ここ2試合は負けなし。今季の最初の対戦は、千葉がホームでアディショナルタイムに鈴木大輔が古巣から決勝ゴールを奪って、1-0で劇的勝利。昨年もホームでは0-0で引き分けている。その前の2020年には新潟のホームから2-0の白星を持ち帰ってもいる。
「前回対戦では前から行く守備で、だいぶいい形で奪ってからショートカウンターを出すことができました。だから、自分たちいまやっているように前から行くことと、後ろでブロックを敷くところの使い分けを時間帯によって判断していくことが重要になります」
3月の対戦では3バックだったが、現在は4バックで戦っている。センターバックでコンビを組むチャン・ミンギュとともに、新潟の1トップを封じたい。鈴木孝司と谷口海斗の2人を試合によって、時間帯によって使い分けているだけに、どちらにも対応する準備が必要だ。
「2人とも得点感覚に優れていますし、センターバックとの駆け引きでも裏への動きがうまいと感じています。ミンギュとコミュニケーションを取りながら、2対1にしてチャレンジ・アンド・カバーをしながら対応できれば問題ないと思っています。センターフォワードに仕事をさせないことが重要で、抑えるにあたってイメージはあります」
対策を明かす姿は自然体。自信の表れだろう。
3月の対戦では序盤の新潟ペースから徐々に押し戻して五分五分の戦いに持ち直し、90+5分に左CKから鈴木が決める、という展開だった。そのセットプレーは今季の大きな武器だ。新井一はここまで6ゴールを挙げていて、チーム内得点王、そのうち5点がセットプレーからである。直近の大分戦でも、右からのFKに中央で飛び込んだことで、触れなかったもののそのボールが逆サイドに流れて、チャン・ミンギュの先制点につながっている。
次の1点が千葉にとって、J2通算700ゴールの節目になる。新井一がまたもやセットプレーから決めるか。
しかしやはり、守備の人。本分は強力な新潟の攻撃陣からしっかりゴールを守り抜くことだ。
「相手の攻撃を受け続けているときついと思うので、タイミングを見てラインを上げて、高い位置でボールを取れるようにしたい」
千葉が奪うか、新潟がはがすか。そのせめぎ合いに注目だ。