上写真＝この最高の笑顔を見よ！ 三戸舜介がプロ初ゴールを強烈に決めてみせた（写真◎J.LEAGUE）
■2021年3月27日 明治安田生命J2リーグ第5節（＠デンカS／観衆：10,968人）
新潟 7-0 東京V
得点：（新）高木善朗3、本間至恩、島田譲、鈴木孝司、三戸舜介
「初ゴールということで、すごくうれしかったです」
見ているこちらまで一緒にニコニコしてしまうほど、満面の笑みだった。三戸舜介、プロ初ゴール！
すでに昨季から練習に参加していたが、今季がプロ1年目。開幕からベンチ入りを続けていて、この日が3試合目の出場だった。前半に高木善朗が2得点、そこから本間至恩、島田譲、鈴木孝司と続いて、高木が82分にハットトリックを完成させて6-0となったところで、ピッチに入っていった。
公式記録では交代時間は83分。7分とアディショナルタイムという短い時間で、このルーキーは狙っていた。
「前回出たレノファ戦でいい印象を残せなくて、今日出たときにはゴールを決めようと思っていました。チームに貢献していい印象を残そうと思って出ました」
86分、堀米悠斗の縦パスから左深くに入ってドリブルで仕掛けて深々と切り返し、角度のないところから右足で強烈なフィニッシュ。あと一歩のところでGKマテウスに弾かれた。87分、相手のキックミスを拾ってそのままゴールに突き進みつつ、右足で地を這うような鋭いシュートで狙ったが、これもマテウスに触られてしまう。しかし、確実にその時が近づいていた。
90＋4分、相手のゴールキックを田上大地がヘッドではね返し、相手がクリアミスしたボールが自分に向かって飛んできた。そのまま迷わずゴールに突き進み、ペナルティーエリア手前で左足をコンパクトに振ると、ボールはものすごい勢いでゴールに突き刺さっていた。158センチ、50キロという小さな体から放たれたとは思えないようなパワーショット。そして、両手を高々と広げてベンチメンバーの輪の中に飛び込んでいった。
「初ゴールということで、すごくうれしかったです。左足のキックを練習していて、似たような形でボールが来てたので思い切り振ったら入りました」
喜びの言葉も初々しい。
この試合で高木がプロ初のハットトリックを達成しているが、三戸が注視する選手だという。
「ヨシくんの動きは常にベンチから見ていて、どこで受けているのか、とか、ターンがうまいのでどういうタイミングで降りて受けているのか、ポジショニングを見ているんです。だから、ヨシくんの活躍はすごくうれしいです」
その高木も三戸の活躍を頼もしく見つめている。
「本当に三戸は良い才能を持っているし、（本間）至恩のようなドリブルができるし、間で受ける自分みたいな要素も持っているので、この先、新潟にとって大事な選手になると思います。監督もそう思っていて、三戸のプレーを見て教えておいてくれと言われていて、僕も普段から気にかけている選手なので、点を取ってくれてうれしかった。しっかり惜しみなく自分の技術を教えていきたいと思います」
ポジションを争う者同士が、ライバルである前に仲間として高め合う。これも新潟の一体感。
