ファジアーノ岡山FW山本大貴が悔しさをかみ締めた。ホームでの東京ヴェルディ戦、前線で奮闘したもののチームは完封負け。下位から抜け出せない苦境の中、ホーム連戦に向けて懸命に前を向いた。

上写真=前線のターゲットとして体を張った山本だが、シュートゼロに終わってチームも完封負け(写真◎J.LEAGUE)

■2020年9月9日 J2リーグ第18節(@Cスタ:観衆3,052人)
岡山 0-1 東京V
得点:(岡)なし
    (東)山下諒也

「背中を押される感じだった」

 試合後のオンライン会見で山本は開口一番、「何とも言えない、悔しい試合でした」と語った。ファジアーノ岡山は東京ヴェルディをホームに迎えて2試合ぶりの勝利を目指したものの、前半の1失点で0-1の完封負けを喫している。

 前節まで今季全試合に出場していたFWイ・ヨンジェは、試合後に有馬賢二監督が明かしたように、負傷の影響でベンチ外。山本は清水慎太郎と2トップを組み、東京Vのパスワークに厳しくプレッシャーをかける先頭を切った。「前から(ボールを奪いに)行けていて、全体の距離感も良かった」と振り返る守備でリズムをつかみかけていたが、20分に一瞬のスキを突かれて先制点を奪われてしまう。
 
 攻撃は2トップへのロングボールで何度か良い形を作り、山本もゴールに迫ったシーンがあったが、公式記録ではシュートゼロのまま69分に交代。「惜しいところ、シュートを打つところまではいっていると思うので、そこでしっかり力強さを出していけたら」と反省点を挙げた。
 
 スタンドでは手拍子での応援が解禁となった。FKのチャンスでは大きな音がスタジアムを包み、山本も「手拍子だと後押ししてくれている感じがあるので、心強い。自分たちが背中を押される感じだった」とコメント。ただ、それだけに結果につなげられなかった悔しさが募る。
 
 思うように勝ち点を伸ばせず、17位に沈む苦しい状況だが、いつまでも落ち込んではいられない。次節は中3日のホーム連戦で、9日にヴァンフォーレ甲府と対戦する。「すぐに試合が来るので、しっかり勝って次につなげていきたい」。山本は厳しい表情を崩さず、巻き返しへの決意を語った、

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE


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