8月1日のJ2リーグ第9節で、ファジアーノ岡山はFC琉球に逆転負けを喫した。FKを直接決められた同点ゴールを悔やむ岡山GKポープ・ウィリアムは、未勝利が続く現状への危機感も示している。

上写真=好プレーも見せたポープ・ウィリアムだが、勝利にはつながらず(写真◎石倉利英)

■2020年8月1日 J2リーグ第9節(@Cスタ:観衆2099人)
岡山 1-2 琉球
得点:(岡)三村真
    (琉)上里一将、阿部拓馬

後半の2失点で4試合未勝利

 FC琉球をホームに迎えたファジアーノ岡山は、16分に先制点を奪う好スタートを切った。だがGKポープ・ウィリアムが「早い時間で先制点を取れて、いつもとは少し違う展開になりましたが、ボールを持たれる時間が長く、時間とともに選手も疲弊していった」と語るように、前半は相手に70パーセント近くボールを支配される苦しい状況。後半もピンチの数は多く、59分に同点とされた。

 同点ゴールは、琉球MF上里一将にFKを直接決められたもの。左足で蹴った上里は、右足で蹴るMF富所悠とのじゃんけんに勝ってキッカーとなり、「壁の作り方が右足寄り(右足で蹴るキッカーに対応したもの)だった。僕が来たときに左足の壁の作り方に直さなかったので、チャンスだと思った」と語ったが、同じ場面をポープ・ウィリアムは、こう振り返っている。

「右の確率(富所が蹴る確率)が高いと思って、いつもより少し左側に(人壁を)寄せてしまった。最終的に(白井)永地の顔の右あたりを抜けてきたので、僕が半歩でも右に壁を作っていれば、左で蹴るところに圧力をかけられたかな、と思います。間違いなく僕の判断ミス」

 84分に決められた逆転ゴールについても反省点を口にした。FKをパンチングで大きくはじいたものの、このボールを相手が拾ってロングシュート。無回転のブレ球で飛んできて、再びはじいたボールがエリア内に落ちたところを、詰めていた琉球FW阿部拓馬に決められており、「僕が外側にはじくことができていれば、何も起きなかった。僕のミスで、もったいなかった」と厳しい表情で語った。

 これで最近4試合は1分け3敗と勝ち点を伸ばせていない。V・ファーレン長崎との第6節は、琉球戦と同様に前半に先制したものの、後半の2失点で1-2の逆転負け。京都サンガF.C.と対戦した第8節も前半に先制したが、後半に追い付かれて1-1で引き分けており、ホームでは3試合連続で先制しながらも未勝利に終わっている。

 1週間のインターバル後、8月8日から22日までは中2日から3日での5連戦。開幕からフル出場を続ける岡山の守護神は、次節に向けて「勝てていないですし、点を取っても逆転されて踏ん張り切れない試合が多い。何としても勝ち点3を取れるように、もう一度自分たちを見つめ直して、練習から取り組まなければいけない」と強い危機感を示した。

現地取材・写真◎石倉利英


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