7月25日、J2リーグ第7節は東京ヴェルディはモンテディオ山形と対戦し、0-0で引き分けた。勝利こそ挙げられなかったが、東京Vは今季初のクリンシート(=無失点)を実現。試合後に守護神マテウスがその意義を語った。

上写真=山形戦で今季初の無失点を実現した東京VのGKマテウス(写真◎J.LEAGUE)

■2020年7月25日 J2リーグ第7節(@味スタ/観衆2,072人)
東京V 0-0 山形

前半21分のビッグセーブ

 圧倒的なボール支配率をベースにして、多彩なパスワークで相手を攻略するのが永井ヴェルディの売りだ。山形戦は沈黙することになったが、70%近いボール支配率を誇り、攻撃的な姿勢を90分間貫いた。

 そんな攻撃マインドの強いチームだからではないだろうが、今季ここまでの6試合は毎回失点していた。守備を疎かにしていたわけではない。ただ、集中力を欠いて失点を重ねることになった。

 しかし山形戦は一転、集中した守りでクリンシートを実現した。その立役者の一人、ゴールマウスを守るマテウスは言った。

「無失点というのは、非常に重要なことだと思います。それはわれわれが攻撃面で非常に高いクオリティーを持っていて、たくさん点を取る可能性を持っているチームだからです。つまり失点を少なくすることが、われわれが良い結果を得ることにつながるポイントだと思っています」

 東京Vには攻撃力があり、毎試合得点を望めるチームだからこそ、なおさら失点しなければ勝利につながると強調する。自分が守れば、勝つ。マテウスには、そんなシンプルな考えがあるのだ。

 19分には、山岸祐也の鋭いミドルを腰を落としてしっかりと止め、21分には大槻周平のシュートを左手一本でストップした。序盤に失点をしていたら、一気に山形ペースになっていただろう。その意味で守護神のプレーはチームを救ったと言える。永井秀樹監督も「守備陣は非常に粘り強くやってくれた。マテウスもそうですけど、最後のところで体を張って守備をしてくれて、ゼロに抑えて勝ち点1を取れたことはよかった」と評価した。

 今後、引きこもってカウンターを狙う対戦相手が現れたとき、東京Vの選手たちはますます攻撃に力を割けるようになるかもしれない。守備を気にして髪を引かれることはない。現在のチームには進んで最後の砦を引き受け、チームに大きな安心感をもたらすマテウスという守護神がいるからである。

現地取材◎佐藤 景 


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