上写真=練習でも軽快に動く。「コンディションはいい」とにっこり(写真◎KYOTO.P.S.)
「前回よりもいいものを見せられる」
「ピチブー!」
ポルトガル語で「闘犬」という意味だが、チームメートのヨルディ・バイスやレナン・モッタからそう呼ばれることがあるのだという。過去のJリーガーだと、名古屋グランパス、サンフレッチェ広島、大分トリニータで活躍したウェズレイの愛称としてよく知られている。
「冗談でそんなふうに呼ばれたり呼ばれなかったりだけど、激しくボールに向かっていくというのが僕の特徴だから、間違ってはいないですね」
京都で3年目を迎える今年は、5節のギラヴァンツ北九州戦で初スタメンだった。左ウイングバックとしてプレーし、試合はスコアレスドローに終わったものの、「アウェーで勝ち点を積み上げるのは大事なことで、ここで勝ち点1を取れたのは悪くない。北九州はハードワークするチームなので、満足すべきところ」と一定の評価を与えている。
ただ、常に勝利を目指すのは当然で、その基準からすると反省もある。「自分の左サイドでもう少し何かしなければいけなかったかなと思います。前へのサポートがもう少しできたら良かった」と自分を見つめ返す。
ウイングバックとFWという2つのポジションをこなすだけに、特に「超連戦」となる今シーズンはさまざまな特徴をチームに還元できるはずだ。心の準備は整っている。
「どちらのポジションでも練習でこなしていますから、やるべきことは分かっています。試合では練習でやったことを出すことを考えていて、それはしっかりできています」
「ポジションによって使い分けをしていますが、(監督からは)FWで出るならボールレシーブは他のFWに任せて裏へ抜けてほしい、そして左ウイングバックではまずボールを奪うこと、それからFWを見てボールを供給するようにと言われています」
次節は愛媛FCをホームに迎える。今季、サンガスタジアムではジュビロ磐田に2-0、アビスパ福岡に2-0と連勝中だ。もちろん目指すは3連勝。
「まずは監督がどのようなことを伝えてくるか。そのリクエストに応えなければいけません。左ウイングバックなのかFWなのか。もちろん、チャンスがあれば前回よりもいいものを見せられる自信はあります」
2003年にJ1で得点王になったウェズレイにあやかるように、「ピチブー」として激しく何度もゴールを陥れるシーンをファン・サポーターも早く見たいだろう。