上写真=バングーナガンデ佳史扶は激しいポジション争いの中、今季初先発(写真◎J.LEAGUE)
■2026年4月5日 J1百年構想リーグ第9節(観衆:28,760人@味スタ)
FC東京 0-0(PK2-4)町田
「あまり悲観しすぎずに」
「そういうシーンをもっと多く前半から作りたかったな、というのはあります」
左サイドバックでプレーしたバングーナガンデ佳史扶が振り返る「そういうシーン」とは、62分のことだ。
佐藤龍之介から左サイド深くでパスを受け、左足のキックフェイントから左足裏で立ち足の後ろを通す切り返しのテクニックで昌子源を軽快に外すと、右足でクロスを送った。佐藤恵允がバックステップを踏んでヘッドでたたいたが、バーに阻まれた。
結局、スコアは0-0。町田が深めの位置にブロックを敷く時間が長かったから、フリーになりやすいサイドバックからもそれを崩すことが求められた。「もっと多く作りたかった」のは、その堅陣に攻め入る回数が足りなかったことの後悔だ。
「引き気味でちゃんとブロックを敷いた相手が動いてないところに、正面から縦パスを入れても、やっぱりなかなか崩せない。サイドバックのところで引きつけたり、サイドバックやサイドハーフが1対1の場面でどんどん仕掛けていって1人崩せば、そこから組織は崩れていく。ほかに裏抜けの回数も、裏抜けしたあとのサポートも、うまく合わなかった」
それでも、特に前半はチャンスが生まれていた。そこには手応えもある。
「前半のチャンスになったシーンは全員で連動できていたから、あまり悲観しすぎずに、しっかり次の試合に向けて課題は修正して、いいところは継続していけたらと思います」
ところで、この試合で対峙したのは、町田の右ウイングバックの中村帆高。FC東京のかつてのチームメートであり先輩との対決を楽しんだ。
「ケガをして離脱している期間も、頻繁に連絡を取り合っていて、いまでもすごく良くしてくれている先輩です。自分の先発復帰戦がその先輩とのマッチアップですごくうれしかった」
システムの違いによって生じる駆け引きを繰り返しながらのせめぎ合い。その中でも、ドリブルで勝負を挑むと懐かしい威圧感を覚えたようで、「だからこそ、すごく勝ちたかった」と0-0のスコアを悔やんだ。
このチームの左サイドバックには日本代表の長友佑都がいて、アルビレックス新潟から加わった橋本健人もいる。長友が負傷で離脱しているが、ポジション争いは激しい。ようやく初先発が巡ってきたこのゲームで、頼れる先輩とのバトルを通して得たものは、次への力になる。

