明治安田J1リーグ第13節が29日、各地で開催された。東京・味の素スタジアムではFC東京と清水エスパルスが対戦。北川航也が前半にPKで先制、乾貴士が後半に追加点をスコアした清水が、今季6勝目を挙げ、J1で4年ぶりとなる3連勝を飾った。

上写真=先制PKを決めた清水の北川航也(写真◎J.LEAGUE)

■2025年4月29日(観衆33,769人/@味スタ)
FC東京 0ー2 清水
得点:(清)北川航也、乾貴士

乾の追加点で勝負あり

 立ち上がりは両チームともコンパクトな陣形を保ち、中盤で目まぐるしく攻守が入れ替わった。タイトな中盤を、いかに攻略するかがこのゲームの最初のポイントになった。

 清水は短いドリブルを織り交ぜながら背後を突くミドルパスでチャンスの構築を狙った。対するFC東京はシャドーの仲川、北原にパスを差し込めないため、中央を迂回しつつ、ヒアンにボールを届ける策を講じていく。

 まもなく30分。攻撃の局面でボランチの一人が最終ラインに下がり、3バックの右CB、土肥が高い位置を取り始めると、FC東京が清水を押し込む場面が増えた。だが、清水もここぞの場面では激しい球際バトルを仕掛け、決定的なチャンスを作らせない。

 40分を過ぎると清水が連続攻撃を展開。41分にはカピシャーバがオーバーロードして右サイドで攻撃の作りに参加し、松崎の際どいシュートにつなげた。後半アディショナルタイムにはブエノの浮き球パスに反応した高橋が頭で落としたところに乾が鋭く反応。遠藤に倒され、PKを獲得した。これを北川が冷静に沈めて清水が先制に成功する。

 後半、1点を追うFC東京はスタートからチームの重心を前に傾け、何度も敵陣深い位置までボールを運んだ。ただ、クロスの精度が足らず、フィニッシュに持ち込むことができない。一方で清水は50分過ぎから短いパスを繋いで密集を抜ける形を見せ始めた。

 60分、FC東京は2枚替えを実施。北原に代えて俵積田、仲川に代えて佐藤を投入し、攻撃の活性化を図った。清水が4バックから3バック(守備時5バック)に変えたものの、63分に白井の右クロスにヒアンが飛び込み、あわやシーンを作り出すと、清水が再び4バックに戻したあとも、FC東京が縦を突く場面が目立つ。

 だが、次のゴールは同点弾ではなく、追加点だった。ネットを揺らしたのは清水の方だ。79分、自陣からのカウンターを発動させるとパスを受けた乾がドリブルで持ち上がる。チェックに来た岡の股を抜いてシュートの体勢に入ると、迷わず右足を一閃。ブロックするべく伸ばした岡の足に当たったボールはGK野澤の逆に飛び、ゴールイン。

 清水はFC東京の反撃を最後まで許さず、2−0で勝利。J1では4年ぶりとなる3連勝を飾った。一方のFC東京は前節G大阪に快勝した勢いを継続できずに完敗。今季初の連勝は叶わず、順位表の下位から脱することができなかった。

▼出場メンバー
・FC東京◎GK野澤大志ブランドン、DF土肥幹太、岡哲平、安斎颯馬(77分:木村誠二)、MF白井康介(88分:小泉慶)、高宇洋、橋本拳人(77分:東慶悟)、遠藤渓太、仲川輝人(60分:佐藤恵允)、北原槙(60分:俵積田晃太)、FWマルセロ・ヒアン

・清水◎GK沖悠哉、DF北爪健吾、高橋祐治、宇野禅斗、吉田豊(90+1分:羽田健人)、MF弓場将輝、マテウス・ブエノ、松崎快(77分:中原輝)、乾貴士(85分:矢島慎也)、カピシャーバ(90+1分:山原怜音)、FW北川航也(77分:ドウグラス・タンキ)


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