上写真=16年ぶりのJ1復帰を果たした東京Vは初戦で横浜FMを下した。写真は10番を背負う見木(写真◎J.LEAGUE)
■2024年2月25日 J1リーグ第1節(観衆53,026人/@国立競技場)
東京V 1−2 横浜FM
得点:(東)山田楓喜
(横)アンデルソン・ロペス、松原健
粘り強さを発揮し、松原健が土壇場で決める
前半は16年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた東京Vのペースで進んだ。前方向の守備からボールを奪うと一気に相手ゴールを目指す。高い強度による守備とシンプルな攻撃は効き目抜群で横浜FMを後手に回らせた。
横浜FMは最終ラインでCBが余っていても効果的な持ち出しや配球ができず、ビルドアップの次のステップでボールをロスト。結果、攻撃にリズムが出ず、東京Vの狙いにハマることになった。
先制点を手にしたのも東京Vの方だ。開始早々、CB谷口のロングキックに木村勇大が抜け出し、ボックスの外で対応した東京VのGKホープ・ウィリアムと交錯。そこで得たFKを山田楓喜が直接沈め、いきなりリードを奪った。
1−0で迎えた後半、それまで押し込まれていた横浜FMは56分に水沼に代えてヤン・マテウス、喜田に代えて宮市亮を投入し、攻撃の活性化を図る。この交代が奏効し、サイド攻撃の圧力を増すと、東京Vゴールに迫る機会を増やした。
だが、惜しいシュートは放つものの、あと一歩及ばず、ネットは揺れない。80分を過ぎると横浜FMが圧力を強め、ゴール前に進出していく。そして87分、ボックス内左で右からのボールに反応した渡邊泰基が折り返すと、そのボールが河村慶人の手当たり、横浜FMがPKを獲得。これをアンデルソン・ロペスがきっちり決めて同点に追いついた。
土壇場で追いついた勢いを駆って攻め込む横浜FMは、アディショナルタイムにもネット揺らす。右サイドを攻略すると、ボックス右隅でヤン・マテウスからボールを引き取った松原が左足を一閃。逆サイドのネットへシュートを突き刺し、勝ち越しに成功した。
1993年のオープニングゲームでは、マイヤーのゴールで前半にヴェルディが1点を先行したが、後半にエバートン、ディアスがゴールを決めてマリノスが逆転勝利を収めた。その31年前と同じ展開で、今回も横浜FMが勝利。東京Vにとっては悔しい敗戦になった。