2023シーズンのJ1第4節が各地で開催された。味の素スタジアムではFC東京と横浜FCが対戦。俵積田晃太や寺山翼がJ1初先発を果たし、ディエゴ・オリヴェイラと仲川輝人の今季初ゴールをあげたFC東京が横浜FCを下し、今季2勝目を記録した。

上写真=決勝点となるチームの2点目をスコアした仲川輝人。自身、今季初ゴールだった(写真◎J .LEAGUE)

■2023年3月12日 J1第4節(@味の素/観衆23,752人)
 FC東京 3−1 横浜FC
 得点:(F)ディエゴ・オリヴェイラ2、仲川輝人
   (横)オウンゴール

攻守が噛み合い粘る相手を振り切る

 5分、FC東京が先制ゴールを決めた。得点者はD・オリヴェイラ。エースの今季初ゴールだった。

 ゴールにつながる連動も見事の一言。右サイドでパスを受けた仲川がためをつくると、右サイドバックの中村帆がインナーラップ。ボックス内でパスを受け、そのまま中を見ずに折り返した。ゴール前で待っていたD・オリヴェイラはマークに付いていた横浜FCのユーリ・ララの逆をついて反転シュート。FC東京にとってイメージ通りの先制ゴールが生まれた。

 その後も押し気味に試合を進めていたホームチームだったが、追加点を奪えずにいると、24分に前半最大にピンチを迎える。相手のFKで元FC東京の三田が蹴ったボールが壁に当たってこぼれたところを、ゴール正面でフリーになっていたユーリ・ララに拾われ、GKと1対1の状況を作られてしまった。

 しかし、ここは守護神ヤクブ・スウォビィクが救う。距離を一気に詰め、左足を伸ばしてシュートを弾き出した。そして「ピンチの後にはチャンスあり」の常套句そのままの展開が訪れる。直後の27分に相手のミスに乗じてネットを揺らした。高い位置からプレッシャーをかけ、ンドカの横パスをボックス内で仲川がカット。GKの位置を見て冷静に蹴り込み、自身、今季初となるゴールを決め、追加点を挙げた。

 ただ、そのままFC東京のペースでは進まなかった。今季初勝利に向けて攻めるしかない横浜FCが前に出る。35分には小川のシュートがポストを直撃。横に揺さぶってフィニッシュを狙う攻めが効果を発揮し始めた。すると前半終了間際に左右の揺さぶりからネットを揺らすことに成功する。左から右へ展開し、中村拓がクロスを折り返すと、クリアせんとしたFC東京のCB木本が触ってボールがゴールイン。オウンゴールで横浜FCが1点を返した。

 2−1で迎えた後半、得点で意気上がる相手を制すべくFC東京はエンリケ・トレヴィザンに代わって森重、寺山に代わって塚川を投入してバランスを整える。安定したポゼッションから敵陣でのプレー時間を増やし、相手ゴール前でも迫力ある攻めを展開していった。

 相手を突き放す決定的なゴールが記録されたのは、62分だ。敵陣でD・オリヴェイラがボールをカットし、右に展開。負傷した中村帆に代わって前半途中から出場していた長友が上げた右クロスをヘッドで叩き込んだのは、またもD・オリヴェイラだった。

 リードを奪ったFC東京はその後も相手を押し込み、連続攻撃を展開。69分にはDFに当たって方向の変わった小川のシュートをスウォビィクが好セーブでしのぐなど、守備でも集中力を途切れず、3−1のまま試合をクローズさせて今季2勝目を飾った。

 勝利もさることながらFC東京にとって大きかったのは、週中のルヴァンカップに続き、先発した俵積田、寺山ら若い選手たちがJ1のハイテンポの試合の中でプレーしたことだろう。特に左ウイングを務めた俵積田は何度もドリブル突破をはかり、ゴールも狙って可能性を大いに感じさせた。若きタレントがその力を示したという意味で収穫のある勝利になったと言えるだろう。

 一方の横浜FCはこの日の敗戦で4戦未勝利。ハイプレスからの素早い攻めでいい時間帯も作れていたが、フィニッシュの精度を欠く場面があった。さらにはビルドアップでもミスが散見。実際、失点にもつながってしまった。四方田修平監督は、収穫と課題の両方があったことを認め、次戦のホーム、京都戦にフォーカス。今季初勝利を目指すと誓った。

・FC東京メンバー:GKヤクブ・スウォビィク、DF中村帆高(38分:長友佑都)、木本恭生、エンリケ・トレヴィザン(46分:森重真人)、バングーナガンデ佳史扶(74分:荒井悠汰)、MF小泉慶、東慶悟、寺山翼(46分:塚川孝輝)、FW仲川輝人、ディエゴ・オリヴェイラ、俵積田晃太(66分:アダイウトン)

・横浜FCメンバー:GK永井堅梧、DF中村拓海、ンドカ・ボニフェイス、岩武克弥、橋本健人(67分:林幸多郎)、MFユーリ・ララ(46分:井上潮音)、三田啓貴、山根永遠(46分:山下諒也)、長谷川竜也(74分:伊藤翔)、坂本亘基(67分:カブリーニ)、FW小川航基


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