上写真=マルシーニョは風のように駆け抜けて12ゴール6アシスト(写真◎J.LEAGUE)
2022年Jリーグベストイレブン
マルシーニョ(川崎フロンターレ)
昨季途中から加わったドリブラーは、2年目に充実の結果をたたき出した。左ウイングとして、自慢のスピードを生かしたドリブルでチャンスを作ったかと思えば、いつの間にか危険な場所に現れて軽やかにゴールを陥れていく。チャンスメーカーとゴールゲッターの2役を堂々と演じてみせた。
最終節まで大逆転3連覇に挑んだ戦いは、しかし惜しくも2位に終わった。それでもマルシーニョにとっては、思い出深い日々になった。
「チームメートがいたからこそ」
――ベストイレブン選出、おめでとうございます。そして、10・11月のJ1月間MVPにも選ばれましたね。
マルシーニョ 非常にうれしく思います。1年かけてハードワークしてきましたし、個人の賞をいただくことができたのも、チームメートがいたからこそです。本当に感謝しています。
――30試合に出場して12得点は、リーグ3位でした。そのうち、右足で9点を決めていて、これはリーグ1位、6アシストはリーグ9位という充実の結果になりました。
マルシーニョ 右利きなので右足のゴールが自然と多く生まれましたが、12得点は家長昭博選手とともにフロンターレでもトップでしたから、勝利に貢献できたのであればうれしいことです。そうやって、Jリーグのたくさんの素晴らしい選手の中でベストイレブンに選ばれてうれしいです。ただ、この結果に満足せずにもっとハードワークして、来年はさらにいい結果につなげたいと思います。
――各チームの監督や選手の投票で選出される賞ですから、その価値は高まりますよね。
マルシーニョ 素晴らしい監督たち、選手たちが選んでくれたのはありがたいことです。これからも、自分のできることを最大限やり続けて、結果につなげていきたいと思います。
――日本に来て2シーズン目となりますが、環境への適応が好調の要因でしょうか。
マルシーニョ いろいろなことに慣れることができて、フィットできた結果ですね。どこにいても皆さんが快くサポートしてくれますし、昨年来たときからクラブ、監督、コーチングスタッフ、チームメートみんなが受け入れてくれました。自分としてもできるだけ早くフロンターレのサッカーに適応したいと思っていましたから、この結果につながったと思います。
――フロンターレのサッカーには、どのあたりから感覚が合ってきた印象でしょうか。
マルシーニョ これ、というきっかけはないですけれど、ゴールを重ねることによって少しずつ自信が出てきてプレーできるようになったことかもしれません。そのことがここまでの結果につながったのだと思っています。繰り返しになりますが、フロンターレのクラブ全体が私にピッチの中の仕事に集中させてくれる環境を作ってくれたので、そんなすべての人たちのおかげなんです。