上写真=リカルド・ロドリゲス監督はACL決勝からの逆算で、タフな横浜FM戦を大切に戦う(写真◎J.LEAGUE)
「パーフェクトではないとも思います」
しばしの中断を経て再開するJ1も、残りはわずか2試合。浦和レッズはまず、優勝に王手をかけている横浜F・マリノスとアウェーで戦う。目の前で優勝を決められるのはごめんだが、リカルド・ロドリゲス監督は優勝を止めることそのものが目的ではないと強調する。
「相手が優勝を祝うのを阻止したいという考えはありません。相手のホームで戦うことで立ち位置を図ることができるので、しっかり勝ち点3を取れるプランを考えて挑みたい」
優勝を阻止しようと意識することはつまり、相手の立場が主導になるということ。それは本意ではない。リカルド・ロドリゲス監督が見据えるのは、あくまで自分たちの成長だ。
AFCチャンピオンズリーグで決勝に進出しているが、アウェーが2月19日、ホームが26日に開催予定という、変則的な日程だ。日本では11月5日には今季のリーグが終わり、2月といえば2023シーズンが始まったばかり。だから、そこまでにチーム力を高めるのはかなり難しい。「ACLの決勝までに戦う試合で、これが最も厳しい試合になる」と、アジアの頂点に立つところから逆算して、貴重なブラッシュアップのための90分にしたい考えだ。
もちろん、優勝を勝ち取ろうと必死のチームとのアウェーゲームが、簡単なものになるわけがない。でも、勝つためのアイディアはある。
「マリノスは非常にいいチームです。でも、パーフェクトではないとも思います。30分で3点を取ることもできるけれど、30分で3失点することもある。去年もホームで勝っています」
昨年のホームでは2-1で勝っていて、今年の前回対戦では前半にあっけなく0-3とされたものの(横浜FMが18分間で3得点!)、後半に盛り返して(横浜FMが42分間で3失点!)同点に追いついている。苦手意識はない。
「監督としては2勝して勝ち点を50に伸ばして、いまより高いポジションにいきたいと思っています」
上をいくセレッソ大阪、FC東京、柏レイソル、鹿島アントラーズが取りこぼすことも条件にはなるが、それでも横浜FMと続くアビスパ福岡にも勝って、現在の8位から一つでも順位を上げることが未来につながる。