AFCチャンピオンズリーグ(ACL)で素晴らしい戦いを見せて、見事に決勝進出を果たした浦和レッズ。しばしの休息を挟んで、明治安田生命J1リーグに帰ってくる。鹿島アントラーズとの対戦を前に、リカルド・ロドリゲス監督は「完全なチーム」としてのいまを誇っている。

上写真=リカルド・ロドリゲス監督も全北現代に勝って大喜び。チームの充実ぶりを実感している(写真◎AFC)

「スペクタクルを求めていきます」

 浦和レッズを率いるリカルド・ロドリゲス監督の言葉が力強い。ACL準決勝で韓国の全北現代を延長戦終了間際の劇的同点ゴールからPK戦で勝ち抜いて、東地区の王者となった。

「攻撃のコンセプトについて理解が深まり、ポジショナルなプレーができていて、カウンターからも点が取れています。守備もしっかりしていて、完全なチームに向かっていると思います」

 攻守にスキのない「完全体」への進化だ。

「選手のコンディションが高まっているのと同時に、システムを可変しながらプレーできていますし、セットプレーからも、流れの中で組み立てても点が取れていて、ショートでもロングでもカウンターからもチャンスを作っています」

 もちろん、全北現代には2点を奪われている反省はあるが、「私が浦和に来てからのベストの時期がいまだと思っています」とこのチームの現在地に胸を張る。

 休息を挟んで、9月3日にJ1の舞台に帰ってくる。ACLで得た自信をまずか鹿島アントラーズに見せつける。

「ACLでは高いレベルでプレーできました。Jリーグやルヴァンカップでも高いパフォーマンスを見せたいと思っています。どの試合であってもこれを続けること、維持することが大事だと話しました。大事なのは大会によって態度を変えるのではなく、続けていくことです」

 上昇気流をつかむのは難しいが、それを維持するのはもっと難しいからこその戒めだろう。ただ、そのために勢いを緩める必要はない。 

「選手の組み合わせで、誰と誰を一緒にピッチに立たせればいいコンビが生まれるのかということがどんどんピッチで表現できているし、スタートはこの組み合わせで、途中からはまた別の組み合わせで、と考えながら実行して、それを武器として使うことができました」

 例えば、前線では小泉佳穂と松尾佑介のセットでスタートし、江坂任とキャスパー・ユンカーのユニットに代えて、またゴールを狙っていく。それがことごとく成功したのが、今回のACLノックアウトステージの3試合だった。

 そんな戦いの中で改めて、リカルド・ロドリゲス監督が深く刻んだのが「感動」である。

「ここで再度、充電できたので、残り3カ月をしっかり戦いたいと思います。常にいいゲームをプレーして、素晴らしいスペクタクルを求めていきます。ACLでは感動してくれた人も多くて、いい時間でした」

 熱狂とスペクタクルと感動と。東アジア王者としての誇りをつなげる次のステージの目標は、そこにある。


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