明治安田生命J1リーグ第26節は8月19日から21日に、AFCチャンピオンズリーグのノックアウトステージに出場した横浜F・マリノス、浦和レッズ、ヴィッセル神戸の試合を除く6試合が行われた。消化試合数にばらつきがあるものの、サンフレッチェ広島、川崎フロンターレの上位陣が確実に勝利を収めて順位を上げる週末となった。

上写真=川崎フロンターレはマルシーニョのハットトリックなどで福岡に完勝(写真◎J.LEAGUE)

磐田とG大阪は新監督の初陣を飾れず

 ACL組はこの週末に試合がなかったが、2位の鹿島アントラーズは15位で残留を争う湘南ベルマーレとのアウェーゲームに臨んだ。0-0で折り返した後半、鹿島が先手を取った。59分に右サイドをエヴェラウドのパスで抜け出した樋口雄太がマイナスに折り返すと、エヴェラウドがパワフルに蹴り込んでリードを奪った。しかし、湘南も意地を見せる。74分に右CKからファーの大野和成がヘッドで折り返すと、瀬川祐輔が中央でヘッドでねじ込むようにコースを変えて流し込み、セットプレーから同点に追いついた。鹿島は新加入のFWのエレケをデビューさせるなど、最後まで迫力を持ってゴールに迫ったが、タイムアップ。ともに勝ち点3を求めた90分は、1-1のドローで幕を閉じた。鹿島は3位に後退している。

 サンフレッチェ広島と川崎フロンターレは、ともに外国籍選手のハットトリックがものを言った。

 コロナ禍に苦しんだ川崎フロンターレはようやく復調。昨年は無敗記録を30で止められたアビスパ福岡とのアウェーゲームだったが、今年は完勝だった。勝負を決めたのは、マルシーニョのハットトリック。7分、45分、64分と連続で決めたが、右サイドを家長昭博、脇坂泰斗、山根視来のコンビネーションで完全に崩してセンタリングをプッシュすれば、家長の右からのクロスをレアンドロ・ダミアンがヘッドで落としたところを蹴り込み、またもや家長のクロスを逆サイドから入ってきてヘディングシュート。公式戦2試合連続のマルチゴールと、好プレーが結果に表れている。これがJ1で自身初のハットトリック、J1通算では253回目となった。試合は73分に家長がPKを決めてダメ押し、4-1で首位追撃へ勢いをつけた。

 広島は監督交代のあったガンバ大阪とのホームゲーム。前半のうちに2度先行される展開だったが、後半に一気にゴールラッシュを見せて5-2と一蹴した。こちらの主役はナッシム・ベン・カリファ。11分の1点目に続いて、72分と76分に連続で決めた同点、逆転ゴールはテクニカルだった。左からの野津田岳人のストレートクロスを右ももで止めてから右足のアウトにかけるボレーシュートでゴール左を射抜けば、左からの満田誠の斜めのパスをワンタッチでゴール右に送り込む冷静なフィニッシュ。公式戦3試合連続ゴールと絶好調で、こちらもJ1で自身初、J1全体では254回目のハットトリックになった。このあとも追加点を決めた広島が、2位に浮上した。

 監督交代のあった2チームは苦戦が続く。磐田の渋谷洋樹監督の初陣は名古屋グランパスとのアウェーゲームだったが、マテウス・カストロの驚きのミドルシュートに泣いて、0-1で黒星。上記のようにG大阪は松田浩監督の初戦で広島に大敗している。

画像: 鹿島は湘南とのアウェーゲームでドロー。エレケがデビューした(写真◎J.LEAGUE)

鹿島は湘南とのアウェーゲームでドロー。エレケがデビューした(写真◎J.LEAGUE)

画像: 磐田は渋谷洋樹監督の初陣を飾れなかった(写真◎J.LEAGUE)

磐田は渋谷洋樹監督の初陣を飾れなかった(写真◎J.LEAGUE)

J1第26節の結果

■8月19日
名古屋 1-0 磐田
得点:(名)マテウス・カストロ

■8月20日
札幌 1-2 鳥栖
得点:(札)興梠慎三(鳥)ファン・ソッコ、ジエゴ

清水 1-1 柏
得点:(清)チアゴ・サンタナ(柏)武藤雄樹

広島 5-2 G大阪
得点:(広)ナッシム・ベン・カリファ3、満田誠、松本泰志(G)レアンドロ・ペレイラ、齊藤未月

福岡 1-4 川崎F
得点:(福)山岸祐也(川)マルシーニョ3、家長昭博

■8月21日
湘南 1-1 鹿島
得点:(湘)瀬川祐輔(鹿)エヴェラウド

※京都対横浜FM、神戸対FC東京、浦和対C大阪は9月14日に開催予定


This article is a sponsored article by
''.